Baliみにょん
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アリス「ジョニーの子守唄」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.12
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
東京の中でも緑多い中の神宮球場や、新しくできた横浜スタジアムに比べて、川崎球場はオッサンのいる昭和の風景だった。物語でいう、大阪球場の風景に似ていたかもしれない。私も80年代は球場から足が遠のき、スポーツニュースを見るくらいになっていた。バラエティ番組の中だけで、実生活で聞き慣れなかった大阪弁が、ドラマの主役が喋ることで、急に近くなった気がした時代。アゼリアができても相変わらずオッサン風景だった川崎駅前で、標準語生活の"僕"はアリスと一緒に大阪球場にリープしたんだ。
2022/04/17 10:10
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渡辺真知子「ブルー」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.9
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
初めて自分で買ったレコードは?スージーさんが時々話題にする。昔のことをドンドン忘れている私は、やっぱり思い出せない😅。ローティーンの頃はレコードや本は「高額」のイメージで、LPは"リッチな"友達に借り、カセットテープにダビングしていた。高校時代終わり頃自宅が改築され初めて自分の部屋ができた。バイトで貯めたまとまったお金でターンテーブルとカセットデッキのコンポステレオ(もちろん簡易的な!)を買った。自分で買い出した拓郎やユーミンのLP を繰り返し聞いていた風景は覚えている。《そのキラキラした音からは、ステンドグラスにきれいに張り巡らせた色とりどりのガラスが、パリパリっと割れて落ちてくるようなイメージが浮かんだ》こんなふうに私は歌を聴いていたのだろうか。思春期の数年の間に景色が変わる経験をしたのだろうか。「僕」と音楽の素敵な日々に陶然とするシリーズです。
2022/03/05 19:20
 
 
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渡辺真知子「唇よ、熱く君を語れ」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.10
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
「じゃじゃ馬」喫茶店名「マロニエ」ドアベルの「カラーン♪」熟年にとっては時代を思い出すモノばかりだ。実力派シンガーソングライターが花開き、世の耳目を集め出す80年代。アイドル女子が自分自身で足元を見つめ、しなやかにしたたかに魅力を発揮し始めた。けれど、熱い「うちの問題」を抱えていた女子がたくさんいたんだろう、チクリと胸が痛くなった。
2022/03/20 10:56
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RCサクセション「雨あがりの夜空に」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.11
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
鬱屈と理屈の世代を押しのけるように爆発した、70年代のナンセンス。毎週『がきデカ』『マカロニほうれん荘』のページをめくってはただ笑い、ギャグを口にしていた。楽しく晴れがましかった"小川"とのナンセンスステージから3年。お笑いは知的な切り口が脚光を浴び、真摯に自分と向き合いせつなく歌うロック。"僕"と"小川"が少年から青年へ歩き出す姿が愛おしい。
2022/04/02 09:33
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サザン「いなせなロコモーション」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.6
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
美しいフォームを頭の中でイメージし、身体の力を抜く為に、アタマの中で歌う。実際のスポーツだけでなく、生き辛くなった時これまで何度も歌って来たのを思い出した。そして空を見上げた。胸に込み上げる思いのプレイバック。
2022/01/16 09:19
 
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音楽的見地から見た【80年代アイドル総選挙】陽の松田聖子に対し陰の中森明菜?
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
《あくまで音楽的な見地、より詳しく言えば、本人の音楽的才能と後の音楽シーンに残した影響から、可能な限りロジカルに選ぶよう努めたい》こういう「音楽」評論が、歴史を綴る軸になるんだなと快哉を叫ぶ、いや呟く。
作家陣、とりわけ松本隆による新世代の女性観に溢れた歌詞と爆発的な声量
の松田聖子。唯一無二の中域のふくよかな声量と、セルフプロデュース力が秀逸中森明菜。小泉今日子のプロデュース力は「商品性」(話題性)。歌手と時代がくっきりと浮かび上がる!
2023/01/02 12:03
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オフコース「愛の中へ」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.7
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
聞かせてあなたの声を〰♪小田さんの声を思い出すと「僕」と同じハイティーン時代に戻った気がした。夏の音楽室、初めての発表。
心がことばを超えて 愛の中へ連れて行くよ♪歌いながら「頑張れ!!」と「僕」に声をかけていた。
目の前に来たコトだけを見て、それだけに自分を注いだ。そんな時間の過ごし方を、熟年になった今、してみるのも、悪くない。
2022/01/30 13:59
 
 
 
 
 
 
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みんなのブルーハーツ「終わらない歌」真島昌利が言葉にしたはちきれんばかりの初期衝動!
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
《自分たちを「クソッタレ」「クズ共」「・・・・」と規定した青春を思い出して、エモーショナルになるオヤジ》を忌避?する若者は
《格差がどんどん広がってる。だから、そういうことに気づかないといけない。自分が何に属しているのか。逆に何にも属さない自分とか。》に思いが至らない令和の現状。
スージーさんのこの分析を読み《恐ろしいほどにシンプルなコードとリズム、メロディによって、初期衝動をありのままに盛り立て》『終わらない歌』を繰り返し聞き「みんなのブルーハーツ」を自分に向けたいと感じる。
2022/10/22 09:16
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みんなのブルーハーツ「パンク・ロック」今の時代、メッセージソングは有効なのか?
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
時代が移り行く中で"守旧派"は代わる。《日本の大衆音楽の歴史は、歌詞批判の歴史》《音楽シーンへの革命は、守旧派からの批判を浴びる。よく考えたら、当たり前のこと。》
ブルーハーツは批判を受けても、更に
《「燃料」投下フレーズを生み出した》音楽的マーケティング的な器量の秀逸さに改めて驚き、今こそ、ブルーハーツに歌って欲しいと思った。

2022/11/19 11:08
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ブルーハーツ「チェルノブイリ」真島昌利が原発事故をテーマに書いた歌詞を考察
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
《「まあるい地球は誰のもの」裾野が広い。間口も広い。絶対善の提示。つまりはイデオロギーから自由ということだ。「右が / 左が、保守が / 革新が」といった段階で、多くの運動は矮小化する。しかし「あの娘を抱きしめていたい」に誰も文句などないだろう。》
キナ臭さが強烈になって来ている今、アマチュアであるフツーの私達に市民意識を思い出させる若いミュージシャンを待ち望む。

2023/04/24 08:59
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みんなのブルーハーツ「ラインを越えて」くたびれた老いぼれにならないために
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
《この時期の甲本ヒロトの言葉が追求したものが「広さ」だとしたら、真島昌利の言葉は「深さ」を突き進む》この明解な解析!

《ブルーハーツの歌には、大局的な歴史観のようなものが、横たわっている。もうちょっと平たく言えば――「バカがバカに対して提供している音楽ではない」という前提がある。》
さらに《ビートたけしのパフォーマンスに通ずる》《根本のところにインテリジェンスがあった》
スージーさんのこの記事を読み、ブルーハーツの音楽に興味を寄せる若者がいても、不思議ではない。
2022/12/04 20:23
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みんなのブルーハーツ「英雄にあこがれて」甲本ヒロトが描く “普通の少年の狂気”
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
《ライブにおける過剰な一体感への生理的嫌悪》よくわかる、私は今でも払拭できていない。そして大多数の《普通の少年少女達が多分鬱屈からの逃避として、一体感への陶酔を求めたのだろう》という姿が見えるのも確かである。
《カーストの上の方のさまを見て「♪おしまれながら死んでゆく 英雄にあこがれ」たりする》のは、普通の多くの"少年"の(少女ではなく)心緒だろうと想像する。
《甲本ヒロトという人は、「普通の少年の狂気」から始まる物語を描くことに成功した、数少ないロック詩人だった。》と評するスージーさんの筆致は素晴らしいし、ブルーハーツの真価をガツンと感じる。《そして、こうも言いたいのだ。「おしまれながら死んでゆく 英雄にあこがれ」の対義語は「生まれたからには生きてやる」》には、今ブルーハーツを聞くべき説得力に圧倒される。




2023/02/02 14:41
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みんなのブルーハーツ「ロクデナシ」真島昌利のフレーズ “生まれたからには生きてやる”
カタリベ / スージー鈴木

Baliみにょん

 
《立ち位置の問題なのだと思う。成功した音楽家がど真ん中で、同心円の端っこに聴き手のロクデナシが置かれる歌なのか、ロクデナシがど真ん中、つまり地軸になって、主体的に地球をグルグルと回す歌なのか》
私も「がんばろう系J-POP」が苦手なのだが、この解説で膝を打ち《自分で地球を回す》聴き方ができる歌の方に、想いを寄せられるのだとスッキリした。

《私の好きな真島昌利フレーズをつないで》作った《ライフストーリー》ほど、私はアクティブではないと思ったが、底意ではこのベクトルなんだと気づいた。
2023/02/15 14:56