12月14日
ダイナソーJr.の爆裂電磁波ギター治療による "スミスロス" からの脱却
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photo:amass  

難航した就職活動もようやく某企業に拾われ安堵の中迎えた1987年大学4年の秋、悲しいニュースが飛び込んで来ました。

"ジョニー・マー脱退! スミス解散!"

大学の4年間をほぼスミスに捧げたと言っても過言ではない私の胸にはポッカリと風穴が空き、秋の風が通り貫けていきました。そして間もなく発売されたスミスのラストアルバムの物悲しいピアノの音色と共に、京都一人暮らしのアパートで薄い毛布に包まって1987年は泣き濡れながら暮れていきました。

年が明け、1988年になっても今で言うところの "スミスロス" は治まりません。スミスに替わる新しい何かを求め、楽曲や歌メロにスミスの面影があるザ・ハウスマーティンズや、クリエーションからデビューした新鋭ザ・ハウス・オブ・ラブなどを聴いてはいたものの… どちらもとても素晴らしく好きなのですが、そこには「スミスと比べるとなぁ…」というフィルター色眼鏡が入ってしまい、心底からのめり込むことができません。また、60's調の甘美なメロディ+サイケデリアと定番化したUKロックに対しても少し閉塞感を感じておりました。新人研修も終え、社会人としての一歩を踏み出そうとしていた頃、

"モリッシーが『ビバ・ヘイト』を引っさげてソロデビュー!"

という、これまたサプライズな出来事が舞い込んできて、これには狂喜乱舞! 先行の美しいシングル2曲もアルバム自体もとても素晴らしいものでしたが、旧スミス人脈+ヴィニ・ライリーというアルバムの制作上、どうしても「スミスを引きずってるなぁ」感は拭えなかったのです。

モリッシー自体にも何となく試運転的なものを感じ「ソロデビューを果たした今、スミスのことは忘れてこれからはモリッシーに一球入魂だ!」とまではいきませんでした。「あぁ、ここにはジョニー・マーはいないんだなぁ…」とスミスロスは益々深まるばかり(笑)

そんな折、フールズメイト?だったかで見かけたダイナソーJr.の2ndのレコ評が少し気になり「ちょっとUKは離れてUSにいってみようか!」とCDを買ってみました。冒頭の「リトル・フューリー・シングス」はクールなギターノイズにハードコアみたいな雄叫び! 一転して70'sポップ調の甘いメロディ、「何これ!ふざけてんの? 笑」第一印象は笑いを伴う痛快さでした。

3曲目の「スラッジ・フィースト」は明らかにパンクやハードコアを通過してきている音なのに、HRか当時ならスラッシュメタルをも思わせるリフ! ポストパンクやオルタナの世界ではご法度であろう長ったらしいギターソロも弾いてるし「うわっ、なんて自由なんだ! 笑」。この笑いと痛快さと自由さに完全にヤラれ、新しくのめり込むべき音楽はこれだ!と思いました。

「スミスと比べるとなぁ…」

いえいえ、そんな比較対象にする事自体がバカげていると思わせるぐらいのブッ飛びザマです! ダイナソーJr.の音楽はパンクやハードコアを基調としながらも、敢えてそこに旧態依然としたギターソロなどを無駄にバカでかく無駄に歪んだ音で挿入することで、ポストパンクを解体してしまうような革新的な手法だったのです。間もなく発売された3rdアルバム『バグ』冒頭の「フリーク・シーン」のぶっ飛び爆裂ギターソロを聴いた時、私の "スミスロス" が完全に治癒したのは言うまでもありません。

2016.09.08
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  YouTube / Dinosaur Jr.


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カタリベ
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