世界標準となった日本のシティポップ!桜田淳子、白石まるみ、田中好子、伊藤つかさ、石野真子、荻野目洋子、松本伊代、萬田久子、鷲尾いさ子、高橋ひとみのアルバムから、シティポップとして評価の高い10作品をピックアップ!

ビクター名盤復刻シリーズ『マスターピース・コレクション〜シティポップ名作選』の第2弾、『フィーメル・シティポップ名作選』のリリースを記念したリマインダーの特集は、いま再評価すべきシティポップの名盤を掘り下げると共に、時代に流されない普遍的な魅力を余すところなく伝えていきます。

Content

いま再評価すべきフィーメル・シティポップ

感度の高い音楽ファンが “シティポップ” というワードに敏感に反応するようになったのは2018年ぐらいからか。その翌年には、1984年の4月にリリースされた竹内まりや「プラスティック・ラブ」が再評価され、オリジナルMVが制作され海外からも絶賛される。極めてドメスティックな視点で作られ、ソフィスケートされた音楽ジャンルは世界標準になっていく……


世界標準となった日本のシティポップ、アイドルや女優の名作をキャッチせよ!

Album Collection

マスターピース・コレクション~フィーメル・シティポップ名作選
女性アーティストの作品を集めた10タイトルが発売中!

桜田淳子「パーティ・イズ・オーバー+2」
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ティーンアイドルからのイメージチェンジ。中村泰士、森田公一と阿久悠のチームから、大人の情感を歌うシンガーへの飛躍。中島みゆき作「しあわせ芝居」(77年)、松本隆=筒美京平コンビの「リップスティック(78年)などのヒットを記録した後に制作された通算12枚目に当たるオリジナルアルバム。(1979年作品)

白石まるみ「風のスクリーン+2」
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松任谷正隆の全面プロデュースにより、1982年7月21日に発売された白石まるみのファーストアルバム。作家陣も、ユーミン&正隆人脈を中心にスタッフが集結。都会的でソフィスケートされたサウンドが魅力。現在語られるシティポップの洗練された音作りを十分に堪能できる。(1982年作品)

田中好子「好子」
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元キャンディーズの田中好子が解散後の1984年にリリースした唯一のソロアルバム。2007年にリイシューされて以来入手困難になっていた名盤が最新マスタリングで蘇る。AOR的な解釈も含め、近年再評価されているサウンドプロダクションの楽曲が目立ち、キャンディーズのファンならずとも聴いておきたい1枚だ。(1984年作品)

伊藤つかさ「クレッシェンド+1」
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伊藤つかさ17歳の誕生日にリリースされた、通算6枚目でビクター移籍後の初シングル「涙のクレッシェンド」(1984年2月21日発売)を含んだ5thアルバム。プロデュースとアレンジは井上鑑。リゾートテイストの楽曲やAOR的な趣も存分に感じられ、これまでの国民的アイドル像とは違ったシンガーとしての魅力を発揮。アルバムリリース当時のキャッチコピーは “ドールからレディへ......クレッシェンド。” だった。(1984年作品)

石野真子「サフラン+4」
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石野真子が芸能活動復帰後リリース。前作から4年ぶりとなる8枚目のオリジナルアルバム。作曲者として上田知華、加藤和彦、林哲司などが名を連ね、アレンジャーには佐藤博、井上鑑など、日本のポップミュージックを洗練させ、開拓してきた職人たちが集結。モダンでヨーロピアンなイメージを打ち出した名作に仕上がっている。(1985作品)

荻野目洋子「ラズベリーの風+5」
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シティポップ注目曲「LAZY DANCE」収録。大沢誉志幸、久保田利伸、高中正義、NOBODYら豪華作家陣が書き下ろして注目を集めたヒットアルバム。「ダンシング・ヒーロー」「フラミンゴ in パラダイス」のシングルVer他、5曲収録されたボーナストラックにも注目したい。(1986年作品)

松本伊代「Private File+4」
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個性的な歌声を武器にアイドルから大人の女性シンガーへと成長した松本伊代が、1989年にリリースした通算10枚目のアルバム。バラエティに富んだ作家陣が集結したシティポップの名盤。アレンジャー新川博の施すフィル・スペクター的なサウンドクリエイトは普遍的な輝きに満ち溢れている。(1989年作品)

萬田久子「夏の別れ〜映画「夏の別れ」より〜」
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80年代、多くの名盤に携わったDEW(倉田信雄、安川ひろし)によるプロデュース作品。萬田久子がビクターに残した唯一のアルバム。DJ NOTOYAがセレクトして話題になった「恋するつもりになれば…」収録。アーバンに傾きつつある時代性と、曲ごとに表情が変わる味わい深いボーカルが魅力。(1981年作品)

鷲尾いさ子「彼女の風 / 20才のデリカシー」
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フランス・ギャル、カトリーヌ・スパーク、フランソワーズ・アルディの日本語カヴァーを収録。一足早い渋谷系的なフレンチ・ポップアルバム。鷲尾いさ子のアンニュイなキャラクターを前面に打ち出した名盤。アルバム『彼女の風』と『20才のデリカシー』をワンパッケージにした復刻作品。(1990年作品)

高橋ひとみ「カラフル」
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91年にリリースされた女優、高橋ひとみ唯一のフルアルバム。『カラフル』というアルバムタイトルのごとく、鮮やかなシティポップアルバム。鳥山雄司プロデュース。崎谷健次郎、安部恭宏らが楽曲提供。昨今のシティポップブームで再発見され、リイシューが望まれていた1枚でもある。(1991年作品)

マスターピース・コレクション~CITY POP名作選