紙ジャケ、リマスター、アナログ再発、新装盤等々。これらの言葉を見て思わず苦笑される方は多いのではないでしょうか。自分が好きなアルバムならリマスターされて再発売されたら思わず買ってしまい、家には同じタイトルのアルバムが何枚も並んでる…
はい、私もそのくちです。コレクターと言われるほどではないですが、このタイトルに関しては特に。ドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」。
メタルを中心に洋楽に夢中だった中学生時代に衝撃を受けたアルバムのうちの1枚です。メロディーはキャッチ-なのに軽くない。サビのリフレインが印象的なのに何回聴いても飽きない。そんな名曲「I.G.Y」収録のアルバム「ナイトフライ」はすぐにでも買いたかったのですが、メタルのアルバムを既に予約していた私はお金がなく、仕方なくレンタルしてカセットに。ただ、アルバム全体を支配する大人っぽさについていけない中学生の私は、「I.G.Y」以外は、「まあまあ」という評価を下していました。
その後大学生になって車で「ナイトフライ」を聴いて(もちろんカセットで)、評価が一変。なんて気持ちいい、ああ私もちょっとは大人になったかー、なんて悦に入ってました。そんな再発見に気を良くした私は、そこで初めてスティーリー・ダンなどフェイゲン関連のものにずっぽりハマっていくことに。その後のスティーリ-・ダン探究の旅が、深く長い道のりになることをその時は全く想像していませんでした。その話はまた別の機会に。
ソウルやジャズの要素もあるんだけど、そのどっちとも言い切れない。オシャレなんだけどチャラくない。どちらかという硬派な印象さえ抱いてしまう。音の良さもその魅力のひとつでいまだにリファレンス・ディスクとしてよく使われることにも納得します。
よく真似されるジャケットも素晴らしい。そんな、語りだしたら止まらない「ナイトフライ」、我が家にはCD1枚、SACD1枚、アナログ3枚、DVD-AUDIO1枚、MVI-DVD1セット、“ナイトフライ・コーナー” にて展開中です(笑)。
2016.06.25
YouTube / SolsburyHill22
YouTube / Warner Bros. Records
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