10月5日

河合奈保子【秋うたベスト5】1980年代 実力派トップアイドルの高い歌唱力を確認して!

54
0
 
 この日何の日? 
河合奈保子のシングル「ラヴェンダー・リップス」発売日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1985年のコラム 
1986年12月21日 — 武道館を包む、渡辺美里の向こう見ずでまっすぐな声

都立松原高校出身「清水信之 / EPO / 佐橋佳幸 / 渡辺美里」つながる音楽のDNA

気分はちょっとセンチメンタル「金曜ロードショー」のオープニングテーマ

2024人気記事【デビュー40周年 岡田有希子】新時代のキーマンはムーンライダーズ かしぶち哲郎

笑福亭鶴光のオールナイトニッポン、日髙のり子に「ええか~ ええのんか~ 最高か~」

まさに職人気質!ソロ活動を超越したマイク&ザ・メカニックス

もっとみる≫




みなさんは河合奈保子といえばどの季節をイメージするだろう? ―― 思うに、彼女は夏のイメージがとても強い。「スマイル・フォー・ミー」「夏のヒロイン」「エスカレーション」「デビュー 〜Fly Me To Love〜」など、代表的なヒット曲はどれも夏にリリースされているし、明るく元気に歌う彼女の姿が一番印象に残っていることも大きい。

しかし、彼女の魅力はそれだけではない。そう、高い歌唱力である。そんな彼女の歌声を堪能していただきたく、これからの季節に聴きたい河合奈保子の秋うたを集めてみた。定番曲からアルバムの片隅の曲まで、表現力に溢れるその歌唱をぜひ味わっていただきたい。

“西風” を “あき” と読ませる「UNバランス」1983年9月14日リリース


この曲はこんなフレーズから始まる。

 うなじに触れた西風(あき)の切なさ

前シングルの「エスカレーション」同様、挑発的なフレーズが飛び出すものの、メロディ、アレンジ、そしてボーカルも、パワーで押すのではなく大人びて研ぎ澄まされた印象。ラストのサビ前、一瞬失速するように静かになったところで出てくるフレーズからは、この恋を更に加速させようとする深い情熱が感じられる。

 おとなしい子じゃいられないほど
 あなたが好きよ…

それにしても、“西風” を “あき” と読ませる作詞家は、さすがの売野雅勇先生。



秋の夕方にまったり聴きたい「マーマレード・イヴニング」1983年10月21日リリース


小田裕一郎作曲によるミディアムテンポのAORサウンドが心地よい。そのタイトルから秋の日の夕方の情景が目に浮かんでくる。そんな時にまったりと聴きたい曲。大谷和夫によるアレンジは、コーラスグループEVEによるぶ厚いコーラスも相まって、とてもゴージャスな雰囲気だ。ファルセットによる河合奈保子のスキャットも美しい。アルバムジャケットの写真も優しくまどろんでいる雰囲気が素敵。アルバム『HALF SHADOW』収録曲。



一番秋を感じる曲は「ラヴェンダー・リップス」1985年10月5日リリース


河合奈保子の全シングル曲の中で、一番秋を感じることができる曲。デビューからここまでのシングルは、ほぼ3月・6月・9月・12月にリリースされていたので、秋ど真ん中である10月に発表されたのは初めてのことだった。林哲司の織り成すメロディはきめ細やかで柔らかく、河合奈保子のやさしいイメージとも合致して安心して聴くことができる。全体的に地味なイメージのミディアムバラードではあるが、途中に入る変拍子が良いアクセントになっている。“キスして” ではなく「♪steal my lips」(唇を盗んで)という表現が上品な印象。こちらの作詞も売野雅勇。



秋らしい愁いのある切ない曲「砂の舟、草の舟」1987年6月24日リリース


河合奈保子自身の作曲によるナンバー。幻想的でスローなイントロから一転、テンポよく進むマイナー調のメロディに乗せて歌われるのは失くした恋の儚さ。吉元由美による歌詞には「♪女郎花(オミナエシ) 藤袴(フジバカマ)」といった秋の七草が織り交ぜられており、全体的に美しい響きの言葉が綴られている。この曲が収録されているアルバム『JAPAN as waterscapes』は “日本の美" をテーマに作られており、ジャケットのアートワークからも徹底したこだわりが感じられる。



温かいボーカルに癒やされる「悲しい人」1988年3月1日リリース


こちらも河合奈保子自身の作曲によるナンバー。アルバム『Members Only』からの先行シングルに決まった理由は、レコード会社の女性スタッフなどにアンケートを採った結果だという。夏の日の過ぎ去った恋、おそろいのTシャツを買うほど仲良く楽しかったのに、今はもう戻ることはない…。それが分かっているから、もう振り返らない…。そんなシチュエーションが女性の共感を得たのかもしれない。切ない歌のはずなのだが、河合奈保子の温かいボーカルとイントロの柔らかいピアノの音に癒やされる。シングル曲であるにもかかわらず、その存在があまり知られていないのがもったいない隠れた名曲。



以上、秋に聴きたい河合奈保子の楽曲をリリース順に紹介してみた。明るい笑顔のイメージが強い彼女だが、秋らしい愁いのある切ない曲を表現力豊かに歌えるのは、やはり安定した歌唱力があるから。どの曲もSpotifyなどのストリーミングサービスで楽しめるので、ぜひ聴いてみていただきたい。みなさんが知らなかった、新たな河合奈保子の魅力に気づいてもらえるはずだ。

▶ 河合奈保子のコラム一覧はこちら!



2025.10.04
54
  Songlink
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1966年生まれ
綾小路ししゃも
コラムリスト≫
21
1
9
8
0
松田聖子、南野陽子、中山美穂などの名曲が目白押し!80年代の冬を彩ったアイドルソング12選
カタリベ / 濱口 英樹
88
2
0
2
2
河合奈保子の存在を決定づける作品には常に “編曲家 大村雅朗” が携わっている!
カタリベ / 綾小路ししゃも
19
1
9
8
1
オン・ジ・エッジのハラハラ感、松本伊代「センチメンタル・ジャーニー」
カタリベ / KARL南澤
69
1
9
8
1
柏原よしえ「ハロー・グッバイ」はアグネス・チャンと讃岐裕子のカバー曲
カタリベ / 藤澤 一雅
15
1
9
8
1
松田聖子、南野陽子… 秋を彩る80年代アイドルソングで失われた季節を取り戻そう!
カタリベ / 濱口 英樹
30
1
9
8
1
芸能界賞レース夏の陣、日本テレビ音楽祭「金の鳩賞」ハイライト!
カタリベ / 古木 秀典