2016年5月、ニュー・オーダー、29年ぶりの単独来日公演決定! フェスで何度か来てはいるが、単独だとやはり、行かねば! という気持ちになる。
ぶっちゃけ、自分は29年前の1987年、東京・中野サンプラザ公演を見て以来。振り返るとニュー・オーダーのイメージも、あの頃からずいぶん変わったなあと思う。
ご存じのとおりニュー・オーダーはジョイ・ディヴィジョンのフロントマン、イアン・カーティスの自殺後、他のメンバーによって結成され、前身以上の成功を収める。
1983年、高校生の自分は初めて彼らのヒット曲「ブルー・マンデー」を耳にした。エレクトロビートは無機質でボーカル、バーナード・サムナー(以降バーニー)もエモーショナルと呼ぶには程遠い。
が、音楽雑誌でイアン・カーティスが月曜日に自殺したという情報を得て、“だからこんなにクラいのか” と多くのファンと同様に勝手に腑に落ち、勝手に魅了された。
で、1987年の公演。
サウンド自体、打ち込み主体だが、それでも演奏はヘタ。しかもメンバーは徹底的に無愛想だ。ときおりバーニーが伏し目がちに “サンキュー” と口にする程度で、“寒々しいライブを見てしまった… でも、そこがクールなんだろう”という煮え切らない印象が残った。
なので1990~2000年代のライブ映像を見て、バーニーが元気に客を煽っている姿に違和感を覚えた時期もあったが、昨年日本でも発刊されたバーニーの自伝を読み、納得。
ニュー・オーダーは旧友の死を引きずる悲壮なバンドではなく、“パーティバンド” であることをバーニーは認めていた。エレクトリックなダンスミュージックを徹底的に追及して、ジョイ・ディヴィジョンとは違う方向へ進んだアッパーなアーティスト。
英国のインディーバンドらしくない、アーサー・ベイカー、クインシー・ジョーンズら米国の大物とのコラボも腑に落ちた。そんなワケで、今年の来日公演は楽しもうと勝手に決めている。
2016.04.16
YouTube / Kanaal van mcjkok
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