そんなヒスパニック系の人々にとって、特別な存在がグロリア・エステファンではないかと思う。現在ブロードウェイで、彼女と彼女の夫エミリオ・エステファンの半生をテーマにしたミュージカル『On Your Feet!』が上演されているが、まだ生きている人間が題材にされるなんて、単純に凄い話だ。
僕らが彼女達のバンド、マイアミ・サウンド・マシーンを認識したのは、80年代半ばのことだ。84年に初の英語アルバム『Eyes of Innocence(邦題:ドクター・ビート)』で世界デビューを果たすと、続く『Primitive Love』(86年10月4日 21位)から『Conga』『Bad Boy』『Words Get In The Way』の3曲をトップ10に送り込んだ。