「今まで観た中で一番好きな映画はなんですか?」って質問される時、「映画っていろんなジャンルがあるし、好きな映画はたくさんあるから、1本に絞るのは無理」って答えることにしているのだけど、あえて選ぶとしたら、僕は「愛と青春の旅だち」と答える。
「愛と青春の旅だち(原題:An Officer and a Gentleman)」が公開されたのは1982年12月、僕が高校2年生の時だ。
リチャード・ギア演ずる海軍士官学校に入学するザック・メイヨの成長と友情と愛の物語。僕はガキの頃から、男の尊厳が描かれる戦争や軍隊ものの映画が大好きで、この映画は戦闘シーンはないものの、男の孤独と尊厳が見事に描かれていて、実に素晴らしく、そして感動的である。
厳しい訓練に耐え抜き、見事に海軍士官になったザック。その指導者であるルイス・ゴセット・ジュニアが演じる鬼軍曹エミール・フォーリーとその立場が逆転する卒業の日のシーン。何度観てもこの名シーンで、僕は必ず号泣する。
そう、この映画は「愛と青春の旅だち」というタイトルから勘違いされがちだけど、単純な恋愛映画ではないんです。もちろん恋愛映画としても一流で、映画のラストでザックが工場で働くポーラを迎えに行くシーンでも、僕は鼻水垂らして大号泣するんだけどね。
しかし、1990年公開の「プリティ・ウーマン」でもそうだけど、リチャード・ギアは、女性を迎えに行くシーンを演じさせたら天下一品です。皆さんもそう思いませんか。
さて、映画の内容の話はこのくらいにして音楽の話に移りますが、この「愛と青春の旅だち」という青春感動巨編を見事に演出しているのが、ジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズが歌った主題歌『愛と青春の旅だち(原題:Up Where We Belong)』です。
事実、この曲は、この年のアカデミー歌曲賞を受賞していて、映画を観たことない人でも、この曲はきっと一度は耳にしているのではないでしょうか。しわがれ声のジョー・コッカーと甘い美声のジェニファー・ウォーンズのデュエットが見事にマッチング、素晴らしい映画音楽に仕上がっています。
良い映画には良い曲がつきもので、映画が良いから曲も良くなるのか、曲が良いから映画も良くなるのかわかりませんが。僕が好きな映画は、今の昔も音楽が素晴らしいものばかりです。
やっぱり、音楽と映画は切り離して考えることができないですよね。皆さんが一番好きな映画音楽ってなんですか?
2016.08.21
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