9月14日
マッドマックスに大抜擢!80年代に訪れたティナ・ターナーのギネス級復活劇
14
0
 
 この日何の日? 
ティナ・ターナーのシングル「孤独のヒーロー」がビルボードHOT100で最高位(2位)を記録した日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます

 
 1985年のコラム 
ミュージカルにもなったラテンポップの女王、グロリア・エステファン

くぅぅう… 涙を飲んだコンサート、ハワード・ジョーンズの武道館公演

80年代のポップソングをクールにカヴァーする男、マイルス・デイヴィス

鎌倉ラプソディvol.1 江ノ電 ~ サザンオールスターズの鎌倉物語

僕の住んでる湘南エリア、サザンオールスターズが歌うゆかりの地

きっかけはジョージ・マイケル、カープールカラオケはここから始まった!

もっとみる≫

photo:Discogs  

共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol.46
We Don’t Need Another Hero(Thunderdome) / Tina Turner


1960年代から活躍している往年のスターが、様々な状況の下、1980年代に復活を遂げたという例は、誰もがいくつか思い浮かべられるのではないだろうか。

ジェファーソン・エアプレイン(あるいはジェファーソン・スターシップ)がスターシップと改名して全米ナンバーワンを連発したり、

ソニー&シェールとして60年代に人気を博したシェールが70年代前半のソロ時代確立を経て、80年代終盤に3曲のトップ10ヒットを残したり、

スペンサー・ディヴィス・グループの神童と騒がれたスティーヴ・ウィンウッドが80年代にソロとして開花したり、

アメリカを代表するロックグループ、ビーチ・ボーイズがサントラ『カクテル』の収録曲「ココモ」(88年)で22年ぶりの全米1位を記録したり…

それぞれがドラマティックな背景を擁しているが、そうしたアーティストの中で最もドラマティックな復活を遂げ、60年代以上にキャリアのピークを80年代に据えられたアーティストといえば、ティナ・ターナーの右に出る者はいない。

ティナ・ターナーは、アイク&ティナ・ターナーとして1960年に初ヒットを放ち1970年代中盤までコンスタントな人気を得ていた。古き佳きアメリカの高次元なエンターテインメント・ショウビズ界の一角を支える存在であり、ソウル・レビュー形式をなぞったそのパワフルなステージパフォーマンスには大きな定評があった。

そんなティナが、アル・グリーンの72年の全米1位シングル「レッツ・ステイ・トゥギャザー」をカバー。アルバム『プライヴェート・ダンサ―』(84年)をもって見事な大復活を遂げた。

80年代だけでも14曲のヒットソングを輩出、5曲ものトップ10ヒットを残しており(ナンバーワンも1曲)、結果として60~70年代を上回る実績・世界的人気を獲得。自己キャリアのピークがまさしく80年代に訪れたわけだ。

アルバム『プライヴェート・ダンサー』からの一連のヒット曲「愛の魔力(What’s Love Got To Do With It)」、「あなたのとりこ(Better Be Good To Me)」、「プライヴェート・ダンサー」。それらに勝るとも劣らない共有感を持っているのが、80年代44番目に誕生したナンバー2ソング「孤独のヒーロー(We Don’t Need Another Hero - Thunderdome)」(85年9月2位)だろう。

世界的大復活を受けて、映画『マッドマックス サンダードーム』(85年)の主題歌を歌い、準主役に大抜擢されての大ヒット―― 彼女は46歳にして人気絶頂期を迎えたのだ。

ところでティナの人気復活の立役者は、イギリスのプロデューサー / ミュージシャンたちの熱いバックアップによるもの。

本場アメリカのブルース、R&B、ロックンロールに憧憬・敬意を抱くイギリスのミュージシャンは多い。一時代を築きながらも第一線から退いていたティナに “もうひと花咲かせよう” と当時の英国の精鋭たちが集結して作成されたのが『プライヴェート・ダンサー』なのだ。

フィル・コリンズ等をスターダムに押し上げたプロデューサー、ルパート・ハインを筆頭に錚々たるヒットメイカーたち、そしてジェフ・ベック、マーク・ノップラー(ダイアー・ストレイツ)らが参加、ティナのギネス級復活劇は、彼らイギリス勢の存在抜きには語れない。

いよいよ次週トップに到達する勢いの「孤独のヒーロー」がビルボードで最高位2位を記録した週(1985年9月14日付)、実はこのとき、マーク・ノップラーが在籍するダイアー・ストレイツ「マネー・フォー・ナッシング」が3位へと上昇中だった。

既に「愛の魔力」で初の全米制覇を成し遂げていたティナは、次週(9月21日付)「孤独のヒーロー」を4位へと落とし、「マネー・フォー・ナッシング」を1位へと押し上げて、見事ダイアー・ストレイツに初のナンバーワンをもたらしたのだ(その結果、彼らは3週連続1位)。

こうした形できっちりと恩返しを果たしたティナ・ターナー、これはもう天晴れとしかいいようがない。


Tina Turner
■What’s Love Got To Do With It
(84年1位)
■Better Be Good To Me
(84年5位)
■Private Dancer
(85年7位)
■We Don’t Need Another Hero -Thunderdome
(85年9月14日2位)

Dire Straits
■Money For Nothing
(85年9月21日1位)


2018.01.25
14
  YouTube / TinaTurnerQueenTV
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1962年生まれ
KARL南澤
コラムリスト≫
14
1
9
8
8
周回遅れでやってきたトロピカルカクテルのブームとビーチボーイズのココモ
カタリベ / 時の旅人
32
1
9
8
8
ココモ、ブライアン・ウィルソンのいないビーチ・ボーイズだったけど…
カタリベ / 中川 肇
45
1
9
8
5
a-ha とダイアー・ストレイツ、MTV黄金時代に産まれた2曲のネガポジ関係
カタリベ / 後藤 護
35
1
9
8
5
MTV全盛期、ダイアー・ストレイツが放った風刺の効いた一撃?
カタリベ / 宮井 章裕
103
1
9
8
7
時代を生き抜くスターシップ、80年代の楽天的な空気を伝え続けるあの名曲
カタリベ / 田中 泰延
30
1
9
8
8
鎌倉に夏がやって来る!(昼篇)ビーチボーイズとシードックのお姉さん
カタリベ / 時の旅人
Re:minder - リマインダー