2月26日

憧れの武道館デビューはトンプソン・ツインズと土屋昌巳のロックンロール!

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日本武道館―― それは東北の田舎者にとって、憧れの対象だった。

その風格に満ちたネーミング。自分の地元の人口の3分の1を収容してしまえるバカデカさ。なんたってビッグなアーティストなら一度は上がるステージだ。

ビートルズもディランもチープ・トリックも、音を響かせた伝説の地。1985年の11月に爆風スランプが「大きな玉ねぎの下で」を歌い、その年末に、デビューからわずか1年半ほどで武道館のステージに立ったというニュースもあり、田舎者の武道館信仰はますます増した。

翌年2月、受験のために従弟とともに上京した自分は、思っていたよりも早く武道館ライブ鑑賞デビューを果たす。試験日程をほぼほぼ消化し、発表を待っていたある日のこと。滞在先のアパートの一室で、田舎では放映されていない『夕やけニャンニャン』をボーっと見ていたら、トンプソン・ツインズがゲストとして出演、ホスト役の土屋昌巳のインタビューに答えていた。

そして明日、日本公演を行なうとの告知。土屋昌巳もゲストで出演するという。トンプソン・ツインズも土屋昌巳も好きだったから、行ってみたいね… などと従弟と話したはいいが、会場の日本武道館の場所がわからない。そもそも受験会場以外に東京の下調べはしていない。渋谷・新宿には行けても「九段下って、どごだべ?」だ。網の目のような地下鉄路線図から九段下駅を探し、地図で位置を確認。とりあえず、明日行ってみよう… ということになる。

渋谷に出て、地下鉄に乗った。当時、半蔵門線は九段下まで伸びておらず、永田町で有楽町線に乗り換え、飯田橋で東西線に乗り換えた。飯田橋での乗り換えでは一度改札を出なければならず、戸惑ったが、なんとか九段下へ。そこからは人波に付いていくだけで武道館に着いた。着いたときは日が傾いていて、屋根の上の “玉ねぎ” は正直、よく見えなかった。

当日券を確保して、会場内に入る。席は南東2階スタンドのかなり後ろの方。第一印象は、“怖い” だ。なにしろこの2階スタンドの位置が高いし、傾斜も急だ。田舎では見ることのない屋内の広大な立体構造に “立ち眩みを起こして前に倒れたら転落死するな…” と、不安になった。

ありがたいことに公演が始まれば、そちらに夢中になるしかない。慣れ親しんだ4枚のアルバムから矢継ぎ早にヒット曲が繰り出され、大いに楽しんだ。アンコールでは公約どおり土屋昌巳が登場。当時シングルカットされヒットしていたビートルズのカバー「レヴォリューション」にガツンとやられる。ラストは、レコーディングバージョンよりもはるかにかっこいい「ラブ・オン・ユア・サイド」。トンプソン・ツインズはシンセポップ枠で語られがちだが、このアンコール2曲に関しては土屋昌巳のギター弾きまくり効果もあって、まぎれもないロックンロールだった。

「えがったなあ…」などと従弟と話しながら、武道館の外に出て、人波の中をノロノロと歩く。しかし2つ目の門をこえようとしたとき、縁に足を引っかけて転びそうになった。これだけの人波に揉まれると、足元への注意もおぼつかない。東京は怖いぞ… と改めて思った。

ひと月後、上京して新生活が始まる。武道館にも度々足を運び、あの傾斜にも慣れ、たいていの場所には驚かなくなった。が、マドンナの初来日を観るために後楽園球場に行ったときは、さすがに圧倒された。

なんたって、ウチの田舎の人口ではここを満員にできないのだから。

2019.02.02
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  YouTube / ThompsonTwinsVEVO


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