2019年、あけましておめでとうございます。
それにしても皆さん、ご覧になりました? 大晦日の紅白。いやあ、すごかったですねえ。これぞテレビ、これぞ歌番組の雄。もう脱帽です。関係者の皆さま、ホントお疲れさまでした!
思えば、番組冒頭からその予兆はありました。ド頭は平成の紅白を振り返ったオープニングムービー。もう、ここでグッと掴まれちゃうわけですが、その後 NHKホールに矢継ぎ早に登場した、三代目 J Soul Brothers、坂本冬美、郷ひろみ といった手練れのエキスパートたち。ここまでおよそ13分。完璧なテンポ・選曲・演出で期待感を募らせます。
あ、僕はこの番組、毎年1秒たりともザッピングせず見続けてますからね。言ってみれば大ファンです。だからどうしても物申したくなっちゃって、SNS等でも苦言を呈していましたが、今回は往年の勢いを取り戻したかのよう。まさにエポックメイキングな『第69回 NHK紅白歌合戦』でした。
その大きなポイントは「紅白・歌合戦」というフォームからの脱却… いや、偶然なる逸脱といったほうが正しいかな。この一点に尽きると思います。
僕のようなオールド紅白ファンは、「その年に流行った歌を男女対抗で一曲ずつ披露する」ことを是としてきたわけですが、もう完全にそんな時代じゃ無いことが証明されてしまいました。そして、それを完全に立証したのが「特別枠」として大トリを務めたサザンオールスターズとそこに飛び込んだ松任谷由実(※1)。ニューミュージックと呼ばれ、昭和を征したこの2組が「紅白歌合戦」の亡霊にトドメを刺したという事実です。
そもそも「勝手にシンドバッド」なんて、40年前 — 1978年(昭和53年)の曲ですよ。ユーミンが本編で歌った「ひこうき雲」と「やさしさに包まれたなら」はその4〜5年前、荒井由実時代の曲ですしね。
そう、平成の総括と言っておきながら、最後の最後に括っちゃったのが昭和のミュージシャンと昭和の歌。平成に入って試行錯誤しまくった紅白って “いったいなんだったんだ 30 Years” なんて思いますけど、紅白ってやっぱ、一時代まるごと、昭和を30年も引きずっちゃったんですね。それにケリを付けたのがサザンとユーミンって…。歴史というものは偶然から必然を生み出すんだなあ。
さあ、今年からはどうなるんでしょう。
Suchmos、あいみょん、米津玄師など、初登場組の活躍も目覚ましいし、平成デビューの素晴らしいミュージシャンだって数多い。そろそろ、大幅にシフトチェンジした新しい紅白が期待できそうですね。従来の「紅白・歌合戦」なんてフォームは有名無実化しちゃってください。うん、新しい「お祭り」の始まりです!
※1「桑田さんと北島三郎さんが並んだのを見て、aikoが後列にいたユーミンに行くように促してた」というツイートを見つけまして、映像を確認してみると確かに。ユーミンの背中を押した aiko ナイス!
2019.01.03
YouTube / サザンオールスターズ
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