最近『2017年8月7日に何かが起こる! 再結成か?!』と騒がれていたBOØWY。
私は発売当時は小学生で、所謂「伝説のバンド」として後にボックスCDを購入して聞き入った世代だが、BOØWYには時代を超えて惹かれる何かがある。
つい先日、大学入試を控えた女子高校生から「自由と自分らしさ」についての相談を受けた。私は「本当の自由は自分の心の中にあるんじゃない?」と気軽に答えてしまったが、ふとBOØWYのマリオネットのこの歌詞が頭に浮かんだ。
鏡の中のマリオネット
自分のために踊りな
鏡=自分が映る世界(虚構)
マリオネット=操り人形
氷室さんは当時どんだけ自分らしく生きていない人が多い、生きられない環境にある、と感じていたのだろうか。
私も35年くらい「他人の評価のために頑張った結果グルグル巻きの鎖に繋がれたマリオネット」だった。鎖から解放されるチャンスを貰えたのは前の会社を辞めたとき。
様々なトラブルが起きて急遽辞める流れになったが、そのときに「これは実は全部自分の思った通りじゃん」と漠然と思った。年々やりたい仕事内容から遠のき、一応評価してもらえていたから生活のために働いていたところが正直あった。
「ねぇ、いいの?このままでいいの?」
と、どこからか声が聴こえた。最初は聴こえないふりをした。だって安定して生きるためには多少の我慢は仕方ないし、私を必要としてくれているし、と言い訳した。でもだんだんもう一人の私の声が無視できなくなってきた。
「ほんとは何がやりたいの? 楽しいの? 今日死んだら後悔しない?」
あー、今の自分は本当の自分じゃない。誰かのために生きてても、その人たちは別にそれを望んでない。まずは私のために生きよう。しなきゃいけないことよりもやりたいことやろう! そう決意した矢先の出来事だった。
そして、全ての問題の原因は自分の中にあることを自覚し、「…しなければならない」という呪縛から心を解放したときから真の自由への旅は始まった。
たとえすぐに目の前の環境が自由にはならなくても「心が自由で満たされている」と感じられていれば繋がれていた鎖は外されたも同然、以前には考えられないくらいラクになった。
逆をいえばいくら環境を変えても、心が満たされていなければ鎖は決して解かれないことも知った。
1987年といえばバブルが始まり、子どもの数も多く「いかに競争社会を勝ち抜くか」という教育だった。かたや2017年は少子化、AI化が進む「勝ち負けよりも個々のオリジナリティ」の時代。
バンドは反骨精神の象徴から90年代の「バンドブーム」を経て、2000年代の「けいおんブーム」でJKのおしゃれの象徴へと変化した。最近はワンオクのような実力派とWANIMAのようなエネルギーを共有するようなスタイルが大衆に受け入れられているように思う。
マリオネットを繋ぐ【鎖】の質も確実に変わってきている。
会社、学校に振り回されていると感じる人は、1日のうちでホッとできる時間を数分でもいいから作るといい。
そのときの心地よい感覚を味わう。
だんだん自分の好きだったこと、やりたかったことを思い出せるようになる。
そしてやりたいことを手当たり次第やってみる。複数あったらどんどん。それを深く掘り下げて組み合わせて自分にしかできないものを作れたら最高!
「個」が満たされ、周りが「愛」で満たされる。
これは2020年に向けて、マリオネットから解放される1つの方法なんじゃないかと確信している。
歌詞引用:
MARIONETT / BOØWY
2017.09.08
YouTube / cat be online
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