とかく日本人というのは七という数字が好きな民族だ。八百万もいる神様からわざわざ七福神を選んだり、有象無象ある草花から七草を選んだり、一回転べばもう十分なのに七回も転んだりする。森羅万象と言われる神秘の世界にも「七」不思議がある。
思い出して欲しい、あなたの小学校にも七不思議はあったはずだ。三不思議でも、五不思議でもなく、七不思議が……。誰も居ないはずの教室から人の話し声がとか、ホルマリン漬けになっているヘビがいる理科室とか、音楽室に飾られているシューベルトの肖像画がとか~(怖)。
私の小学校にも七不思議は存在した。しかし、みんなの話を聞いていると「あれ、その話で八つめだよ、あれれ、それを入れると九つになっちゃうよ」と、どんどん増えてしまう。それ自体が七不思議なのだが、その中でも全員が一致する中央階段(怪談)の怪という話があった。
その小学校は木造二階建ての古い校舎で、横長の校舎の真ん中に中央階段という、そのまんまのネーミングの階段があった。大晦日の日、その階段を昇るときは十四段なのだが、七回上り下りをすると、最後に降りるときは十三段になっているというモノだった。恐らくこの話は、夏休みのとある日でも13日の金曜日でも良かったのであろうが、最初にしゃべった奴が何となく大晦日にしたのだろう。
いずれにせよ日本人は七という数字が好きなのである。
さて、ここまで話を引っ張って申し訳ないのだが、J. ガイルズ・バンドの「墜ちた天使(Centerfold)」も「七」を連発する名曲である。この曲は、みんなの憧れであるクラスのマドンナが、ある日雑誌のピンアップに下着姿で出ており、純粋な恋心を打ち砕かれた(意訳)というストーリーだ。
大抵の日本人に「あれ、この曲どんなのだっけ」と聞くと、「Nanana……」とハミングすることだろう。もうすぐ2017年ですね。お後がよろしいようで。
2016.12.21
Daily Motion / jpdc11
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