昨夏、当コラムでピタゴラスの定理より大切な話をした。それは「夏夜の海とビールとレゲエの方程式」だ。このように人生で大切な方程式は学校では教えてくれない。若い人はぜひリマインダーで勉強して欲しい。
さて、『人は何故夏の海に行くとビールが飲みたくなり、そしてレゲエを聴きたくなる』のだろうか。
当然方程式なので、『人は何故レゲエを聴くと夏の海に行きたくなり、そしてビールが飲みたくなる』でも等式は成り立つ。
この現象をロシアのイワン・パブロフという博士が1902年に解明している。彼が行った実験は、犬に餌を与えるときにベルを鳴らし、その内ベルを鳴らすだけで犬が唾液を出すという、いわゆる条件反射を発見したのである。通称この実験は「パブロフの犬」と言われている。
つまり、毎年々々飽きもせず夏になると海に行き、レゲエを聴きながらビールを飲む。いつの間にかボブ・マーリーとかジミー・クリフとかいう人名を聞くだけで「おお、なんかビールが飲みたくなったぞ」となり、またビーチボーイズなど夏を連想させる曲を聴くと、やはり「やや、なんかビールが飲みたくなったぞ」となる。
私の記憶では、この条件反射が始まったのは大学2年の夏休みからなのだが、当時サントリービールのCMで柳ジョージが「すごい男の唄」という曲を歌っていた。
「ビールをまわせ、底まで飲もう。―― はっドン!ドン!」という歌詞を聴けば思い出すだろう(三好鉄生によるシングルもリリースされてましたね)。
このCMが放映されたのは1987年なのだが、世の中はバブルで沸き立っていた。女性の水着もだんだん生地が少なくなってきており「海に行けば何か良いことが起こるんじゃないか」という雰囲気が世に蔓延していた。
このバブル期を境に、アウトドア、特に海でビールを飲む機会が増えてきた。前述したサントリーのCMも、そんな世相を敏感に感じ取って作られており、浜辺でビールを飲んでいるシーンが使われている。
もう一つ大切な話をしよう。もちろん「フレミングの法則」より大切な話だ。
歳をとってからのビールの飲み過ぎは、尿酸と中性脂肪、Y-GTPの数値がググッと上がり、そのまま何も考えずに飲み続けると痛風になる可能性も否めない。
さて、50歳も過ぎたし、新・方程式「夏の海と糖質ゼロとレゲエの方程式」にでも変更してみるか。はっドンドン!
2017.08.24
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