5月14日

下町のキッズからオジサンまで、世界中で愛されるクラッシュの稲妻

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photo:FANART.TV  

世界中のどの国行っても “The CLASH” のポスターが貼られている。

特に下町に。一種の希望を象徴しているかのようだ。

メンバー4人が揃っている写真からジョーやミック、ポールのソロショット。残念ながらトッパーのソロショットはあまりお目にかからないが、壁に貼られるランキングみたいなのが仮にあるならクラッシュはチェ・ゲバラのあの有名なポスターと並ぶだろう。

かのアズテック・カメラのロディ・フレイムさえ、“ジョー・ストラマーのポスターが壁から剥がれている。その後に貼るべき物は何もない” と「ウォーク・アウト・トゥ・ウィンター」の中で歌っている。これは83年の曲でクラッシュの喪失について歌っていて、一見パンクとは何の関係も無さそうなスコットランドのネオアコの雄でさえ、この反応。スラム街のキッズが熱狂する衝動が理解出来る。

「ロック・ザ・カスバ」のヒットの影響か中東、およびアジア全域までその影響力は絶大。ココ極東の日本でも同じ事が言える。何気なく入ったBARの壁にジョーとか、友達の部屋に行ったらクラッシュのポスター等、枚挙にいとまがない。彼ら以外でこんなバンドがいるのだろうか?

ビートルズ? ストーンズ??

特筆すべきは世界中の何処でもキッズ達に受け入れられている点である。ここが他のバンドと一線を画す存在であり続ける理由と推察する。

何故、キッズや大の男達から熱狂的に支持されるのだろう? 一言で言えばどのバンドよりも格好良かったから。

『ピストルズだって格好良かったジャン?』と言う疑問もごもっともですが、クラッシュは信条や信念的な考え方において初期衝動的なアティテュードを保ち続けた。更にお金に対する汚さがなかった。

また、彼らの格好よさの秘密には4人4様の服に対する美学、言うなればスタイルがあった。ファッショナブルではあるが全員マルコムやヴィヴィアンの意のままに “Seds” を着ているピストルズとは少し違う!

ジョーは袖をカットオフしてリーゼントにラバーソウル、完全にロカビリーの影響を感じる。不良っぽいブルースみたいな。

ミックはグラムだった。ミック・ロンソン直系と思われるグラマラスさ。モット・ザ・フープルの親衛隊まで務めたこの男の作曲にはグラマラスなスタイルが注入されている。

ポールの根底にはルードなリズムが脈打っている。ブリクストン出身も大いに影響している。ジャマイカ移民と親しく交流し、レゲエを取り込んでいく。

トッパーはジャズの影響を受けながら、ブルース・リーの黄黒のボティスーツを着ていた。

そんな個性もスタイルも違う4人がステージに立つと一丸となって客席にロックンロールの稲妻を叩きつけた。下町のキッズから50前後のオジサンまで、未だにこれだけ惹きつけて止まないバンドはあまりいない。クラッシュ関連のイベントに行くと若い人が多い事に驚かされる。この現象はデヴィッド・ボウイが若いファンを次々と獲得していた事と似ているのかも知れない。

世界各地のキッズは感覚的に理解している。ボウイにはなれないけど、もしかしたらクラッシュなら… !?

そして、どこかの国から世界を揺るがす様なクラッシュを聴いて育ったキッズ達のバンドが出てきても良い頃だ。

R.I.P. Joe

2017.12.30
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  YouTube / theclashVEVO


  YouTube / kondowsan
 

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カタリベ
1969年生まれ
inassey
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