自分の知らないレトロ文化を新しく出てきたバンドに教えてもらった。そんな感じですかねえ、ストレイ・キャッツって。ドラムはスネアとシンバルだけで立って叩いてるし、ベースはジャズでしか知らなかったウッドベース。メンバーは全員リーゼントだし、ロカビリーって言葉も知らないし、ある意味衝撃的でした。しかもシンプルながらも曲がいい。
でもちょっとこの路線だけじゃ長続きしないだろうなと勝手に思ってましたが、それからしばらくヒット連発だし、バラードも上手くこなすし、意外と引出しが多い彼らでした。後からわかったことですが、初期のアルバムのプロデュースはパブ・ロックの権化デイヴ・エドモンズが手掛けていました。なるほど、懐が深いわけですな。
独特のヘアスタイルやロールアップジーンズ、ボウリングシャツにクラシック・カーやオートバイなどには個人的にはまったく興味がそそられませんでしたが、その存在感には感心します。これだけの成功を収めたネオロカビリー・バンドは他にいません。ブライアン・セッツアーはソロとしていまだに絶大な人気を誇っているのも頷けます。
ビートルズやストーンズなどで洋楽にのめり込んでいった中学生時代。でも80年代、エディ・コクランやバディ・ホリー、チャック・ベリーなどはまだ知りませんでした。ビートルズがカヴァーしていてもファッションや雰囲気までは再現していませんでした。そういう意味では50年代のロックンロールの雰囲気まで再現してくれたのが彼ら、ストレイ・キャッツでした。グレッチのギターがどうの、とかまだわかりませんでしたが。
ということでヒット曲が多くお勧めの1曲は決め難いのですが、個人的に最初にガツンとやられた1曲「ロック・タウンは恋の街(Rock This Town)」で。印象に残ってる邦題はセカンド・アルバム「ごーいんDOWNTOWN」です(なんでひらがな?)。
2016.08.09
YouTube / BrianSetzerAndNewCat
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