3月9日

あくなき反骨精神、マドンナの知られざるパンク・スピリット

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マドンナのシングル「バーニング・アップ」が全米でリリースされた日
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photo:DailyMail  

2019年3月12日に各種ストリーミングサービスで公開される『マドンナ・アンド・ザ・ブレックファスト・クラブ』であるが、これはデビュー前のマドンナの恋愛模様と飽くなき野心に焦点を当てたドキュドラマだ。

僕なぞはタイトルがまだ『エミー・アンド・ザ・ブレックファスト・クラブ』だった2016年時点から注目していた。というのも若きマドンナのピロートークを録音したテープを、なんと元カレが監督に手渡した(!)という不埒千万な(とはいえ嬉しい)ニュースが届いていて、わが好奇心はムクムクと起き上がっていたからだ。

そういう色っぽい話に終始するのも吝かではないのだが、ここでは元タイトルにある「エミー」と「ブレックファスト・クラブ」が、彼女が所属していたパンク / NW系バンドの名前だったという点からマドンナのパンクコネクションについて語ってみたい(ちなみにピロートークを流出させた元カレのダン・ギルロイはブレックファスト・クラブのボーカルだ)。

「バーニング・アップ」という曲がある。これは1983年にリリースされたマドンナの1stアルバムからのセカンドシングルだが、これは実はエミー時代に作られた楽曲だ。当時のマドンナの彼氏はドラマーのスティーヴ・ブレイという男で、デモテープはその彼氏と一緒に録音された。その中に「バーニング・アップ」は収録されていて、最終的にサイアー・レコードとのレコーディング契約を果たし、ここから誰もが知る「マドンナ伝説」が始まる。

しかしこのデモ音源からさらに遡ったライブバージョンにこそ、この曲の(というかマドンナその人の)エッセンスは隠されている。

ブレイのドラムは荒々しく、サウンドはガレージ風にささくれ立っていて、デモやアルバムで聴けるようなダンスチューンの要素は殆どない。マドンナのシャウトからは「色褪せるくらいならいっそ燃え尽きたい」というエモーションさえ感じられ、その魂のざわめきはパンクそのものだ。

要するにマドンナの原点はパンクだ、と声を大にして言いたい。

モードの祭典として名高い『MET ガラ 2013』に参加した54歳の彼女は、ブルネットのボブヘアのカツラに全身パンクファッションで現れた。いくら「PUNK: Chaos to Couture」というテーマがあったにせよ、54歳でこれだけのことをやってしまうとなると生粋のパンクスだと認めざるを得ないだろう。

彼女のツアータイトルである「レベル・ハート(反骨精神)」は、彼女のパンクな生き様を言い表したものに他ならない。

最後に余談めいたことを言うと、「バーニング・アップ」の PV は、以前、僕のコラムで取り上げた「テイク・オン・ミー」及び「マネー・フォー・ナッシング」を監督したスティーヴ・バロンの手によるものである。思わぬつながりでした。


※2017年4月26日に掲載された記事をアップデート

2019.03.09
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