1月9日

80年代は洋楽黄金時代【シンセリフ TOP10】エイティーズサウンドの特徴って何?

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ヴァン・ヘイレンのアルバム「1984」がリリースされた日(ジャンプ 収録)
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70年に登場した世界初のポータブルタイプシンセサイザー “ミニモーグ”


今回のテーマはシンセリフ、つまりは「シンセサイザーによるリフ」であるが、そもそも「シンセサイザーって何?」と訊かれたら、皆さんはちゃんと説明できるだろうか。そこで、ヤマハの楽器・オーディオ製品関連サイトに掲載されている『シンセサイザー入門』を見てみると…

“シンセサイザーという言葉自体は英語の「synthesize(シンセサイズ)」=合成する、という言葉からきており、電子回路を使って様々な音を出す機械(楽器)のことを指します”

… と書かれている。要するに、シンセサイザーはサウンドを電気的に生成する訳で、人間の身体的能力に依存するピアノ、ギター、ベース、ドラム、そしてもちろんボーカルとは根本的に性格が異なる。

どうやらシンセサイザー自体は1930年頃から存在していたらしいが、ポップミュージックの世界で普及するようになったのは、小型化・低価格化が進んだ70年代からである。70年に登場した「ミニモーグ」は世界初のポータブルタイプのシンセサイザーで、スティーヴィー・ワンダー、ハービー・ハンコック、チック・コリア、キース・エマーソン等、世界中のミュージシャンに愛用されたが、これが現在のキーボード型シンセサイザーの元になったと言われている。

80年代音楽シーンをリードしたデジタルシンセサイザー “DX7”


80年代に入ると、半導体技術の進化によって、それまでの技術では実現し得なかった機能がどんどん実用化されるようになった。デジタルシンセサイザーの登場である。中でもヤマハが83年に発売した「DX7」は、瞬く間に世界中に広まり、80年代の音楽シーンをリードすることになる。

こうしてシンセサイザーは音楽シーンの主役の座に就くことになったのだが、これこそが70年代サウンドと80年代サウンドを隔てる最大の要因ではないだろうか。だから、今、僕たちが音楽を聴いて「80年代っぽい」と感じることがあったら、そこには必ずシンセサイザーの音が鳴っているはずだ。しかも、アナログ→デジタル移行期ならではの“安っぽい”シンセサイザーの音が…。そう、80年代サウンドとはシンセサウンドのことなのだ。

と言うことで、今回も80年代にヒットした楽曲の中から勝手にシンセリフTOP10を決めようと思う。ただ、上述の通り「80年代サウンド=シンセサウンド」なので、これまでとは違って候補曲がもの凄く多い。そこで、『ビバリーヒルズ・コップ』の「アクセル・フォーリーのテーマ(Axel F)」のようにボーカルのない楽曲(インストゥルメンタル)や、ソフト・セルの「汚れなき愛(Tainted Love)」のようなカバー曲は、予め候補から外すことにした。

第10位:オンリー・ユー / ヤズー


デビューアルバム『オンリー・ユー(Upstairs At Eric's)』に収録。元デペッシュ・モードのヴィンス・クラークがシンセサイザーを弾いている。彼ら最大のヒット曲だが、これをカバーしたフライング・ピケッツのアカペラ・バージョンが全英1位を獲得し、更にウォン・カーウァイ(王家衛)監督の映画『天使の涙(堕落天使 / Fallen Angels)』の挿入歌として使われたことで、オリジナルの方がすっかり霞んでしまった。残念!

第9位:時へのロマン(Only Time Will Tell) / エイジア


デビューアルバム『詠時感~時へのロマン~』に収録。シンセサイザーを弾くのは、元バグルスで元イエスのジェフリー・ダウンズ。メンバー全員がプログレッシブ・ロックの偉大なバンドでの成功体験を有していたことで、当初から “スーパーグループ” として注目され、実際バカ売れした。でも、失礼ながら、当時の僕は「古巣で “じゃない方” だった人たちの集まり」だと思っていた。

第8位:ラブ・アクション / ヒューマン・リーグ


アルバム『ラヴ・アクション(Dare)』に収録。2人の女性ボーカルが加わったこの頃から “エレクトロニックABBA” と言われたが、それまでの実験的なサウンドに商業性が加わって一気にブレイク、第2次ブリティッシュ・インベージョンの中心的な存在となった。ただ、僕個人としては、ジャム&ルイスと組んだ次々作『クラッシュ』の方が好きかも。

第7位:サブディヴィジョンズ / ラッシュ


トリオ編成ながら超絶テクニックで知られる彼らの9枚目のスタジオアルバム『シグナルズ』に収録。オープニングを飾るこの曲で、7/4拍子のシンセサイザーのリフを弾いているのは、ベース・ボーカル・キーボード等を一人で担当するゲディ・リー。この曲はライブでも人気曲の一つだが、こんな厳粛なムードかつ変拍子バリバリのサウンドで乗れるラッシュのファンって、やっぱり変態だ。

第6位:セパレイト・ウェイズ / ジャーニー


アルバム『フロンティアーズ』に収録。恥ずかしすぎるビデオクリップとTBSの侍ジャパン(野球日本代表)関連試合のテーマ曲としても有名。世界的大ヒットとなった前作『エスケイプ』でメロディアスなピアノを散々聴かせたジョナサン・ケインが、この曲では一転して“どアタマ”からシンセサイザーを弾いている。このサウンドの変化に対して、当時、厳しい評価が少なくなかった。

第5位:ジャスト・キャント・ゲット・イナフ / デペッシュ・モード


デビューアルバム『ニュー・ライフ(Speak & Spell)』に収録。オリジナルメンバーでありながら、本作限りで脱退することになるヴィンス・クラークを中心に制作されたので、サウンド的にもその後のデペッシュ・モードとは別のバンドのようである。この曲も、今となってはサッカーのチャント(応援歌)としての方が、よっぽど知られているのではないだろうか。

第4位:1999 / プリンス


アルバム『1999』に収録。世紀末を踊り明かそう! といった内容のこの曲、もちろんプリンス本人がシンセサイザーを弾いている。デビュー当時「ネクスト・スティーヴィー・ワンダー」と呼ばれたこともあったように(彼自身は全く嬉しくなかっただろうが)、ありとあらゆる楽器を弾きこなす正真正銘のマルチプレイヤーであった。

第3位:ザ・ファイナル・カウントダウン / ヨーロッパ




アルバム『ザ・ファイナル・カウントダウン』に収録。この何とも恥ずかしいリフを奏でるのはキーボードプレイヤーのミック・ミカエリだが、元々はこの曲の作曲者でリードボーカルのジョーイ・テンペストが何年も前に思いついて温存しておいたものらしい。それにしてもスウェーデンという国は、ABBA以降も定期的に世界的ヒットを生み出していて、本当に凄いと思う。

第2位:スウィート・ドリームス(アー・メイド・オブ・ディス) / ユーリズミックス




アルバム『スイート・ドリームス』に収録。この曲の重苦しいリフは、デイブ・スチュワートがドラムマシンでリズムパターンを制作している時、そのリズムを聴いたアニー・レノックスが咄嗟に思いついたと言われている。2人にとって最初で最後の全米No.1ヒットだが、決して単なる一発屋ではない。

第1位:ジャンプ / ヴァン・ヘイレン


アルバム『1984』に収録。レッド・ツェッペリンやクイーンと同じくキーボード専任メンバーのいないこのバンドで、シンセサイザーを弾いているのはギタリストのエドワード・ヴァン・ヘイレンである。超絶ギターテクニックの陰に隠れがちだが、彼はキーボードプレイヤーとしても十分に有能だと思う。そんな彼も、長い闘病の末、2020年10月に65歳で亡くなった。


Billboard Chart & Official Chart
■ Love Action (I Believe in Love)/ The Human League (1981年8月22日 全英3位)
■ Just Can't Get Enough / Depeche Mode(1981年10月17日 全英8位)
■ Only You / Yazoo (Yaz)(1982年5月22日 全英2位、83年3月19日 全米67位)
■ Only Time Will Tell / Asia(1982年9月18日 全米17位、9月25日 全英54位)
■ Subdivisions / Rush(1982年10月30日 全英53位)
■ 1999 / Prince(1983年2月12日 全英25位、7月23日 全米12位)
■ Separate Ways (Worlds Apart) / Journey(1983年3月19日 全米8位)
■ Sweet Dreams (Are Made Of This) / Eurythmics(1983年3月19日 全英2位、9月3日 全米1位)
■ Jump / Van Halen(1984年2月25日 全米1位、2月17日 全英7位)
■ The Final Countdown / Europe(1986年12月6日 全英1位、87年3月28日 全米8位)

Billboard Chart&Official Charts(Album)
■ Dare / The Human League(1981年10月31日 全英1位、82年7月10日 全米3位)
■ Speak & Spell / Depeche Mode(1981年11月14日 全英10位、82年2月20日 全米192位)
■ Asia / Asia (1982年4月24日 全英11位、5月15日 全米1位)
■ Upstairs At Eric's / Yazoo (Yaz)(1982年9月4日 全英2位、11月20日 全米92位)
■ Signals / Rush(1982年9月18日 全英3位、11月27日 全米10位)
■ Frontiers / Journey(1983年2月19日 全英6位、3月12日 全米2位)
■ Sweet Dreams (Are Made Of This) / Eurythmics(1983年3月26日 全英3位、8月27日 全米15位)
■ 1984 / Van Halen(1984年3月17日 全米2位、全英15位)
■ The Final Countdown / Europe(1987年3月7日 全英9位、87年3月28日 全米8位)
■ 1999 / Prince(2016年5月5日 全英28位、5月14日 全米7位)

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2022.04.16
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おすすめのボイス≫
1965年生まれ
中川 肇
Top10の各楽曲のミュージックビデオです↓

[1位] Van Halen - Jump
https://youtu.be/SwYN7mTi6HM
[2位] Eurythmics - Sweet Dreams (Are Made Of This)
https://youtu.be/qeMFqkcPYcg
[3位] Europe - The Final Countdown
https://youtu.be/9jK-NcRmVcw
[4位] Prince - 1999
https://youtu.be/rblt2EtFfC4
[5位] Depeche Mode - Just Can't Get Enough
https://youtu.be/_6FBfAQ-NDE
[6位] Journey - Separate Ways (Worlds Apart)
https://youtu.be/LatorN4P9aA
[7位] Rush - Subdivisions
https://youtu.be/EYYdQB0mkEU
[8位] The Human League - Love Action (I Believe in Love)
https://youtu.be/wRo27TwTaWg
[9位] Asia - Only Time Will Tell
https://youtu.be/Z8alr_XJ0co
[10位] Yazoo (Yaz) - Only You
https://youtu.be/KKBXBj1O4GQ
2022/04/16 09:08
3
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カタリベ
1965年生まれ
中川肇
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