フォリナーのアルバム「4」を、僕は今まで何度聴いてきたただろう。我が青春の高校時代から現在まで聞き続けている、それも曲順通りに。この時代のアーティストはちゃんとアルバム作りをしたんだよ。アルバムはただの曲の集まりでなく、全体で一つの作品となるようにね。だから僕は良いアルバムはシャッフルなんてしないで曲順通りに聴くようにしているんだ、アーティストに敬意をはらってね。この「4」は、そんな敬意をはらうべき偉大なアルバムだ。
「4」は1981年にリリースされたフォリナー4枚目のスタジオアルバムで、ビルボードチャートで10週間1位となり、アメリカのみでも700万枚以上を売り上げることとなったモンスターアルバムだ。残念ながら、このアルバムの制作前にオリジナルメンバーだった、イアン・マクドナルドとアル・グリーンウッドがバンドを脱退してしまう。「4」というアルバムタイトルは6人から4人編成になったバンドが発表する4作目の作品と言う意味でつけられたようだ。
1978年リリースのセカンド「ダブル・ヴィジョン」と1979年リリースのサード「ヘッド・ゲームス」も大好きなアルバムだったので、4人になったフォリナーが心配だったけど、ミック・ジョーンズの作曲のセンスとルー・グラムのヴォーカルの表現力は健在で、良かった、変わってないって、安心したのを覚えている。ルー・グラムはその後1990年に脱退。フォリナーは今も頑張っているけど、僕にとってのフォリナーはルー・グラムの脱退で幕を閉じてしまった。
このアルバムからは「アージェント」「ガール・ライク・ユー」「ジューク・ボックス・ヒーロー」と大ヒットシングルが生まれている。みんな大好きな曲だけど、特筆すべきは、やはり「ガール・ライク・ユー」だろう。今聴いても少しも色褪せることのない、偉大なバラードだと言っていいと思う。大学生の頃、僕が作るバラード系のベストテープのA面の1曲目が指定席だったこの曲は、ちょっと甘酸っぱい思い出の曲です。
フォリナーもジャーニーやTOTOなどと一緒に産業ロックとして語られることがあるけど、果たしてそうだろうか。そもそも産業ロックじゃ悪いのか。僕は産業ロックだろうがそうでなかろうが、いい曲はいい、でいいのではないかと思っています。皆さんはどうですか?
2016.05.14
YouTube / Largarife2
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