この運動と切り離せないのがプロモーションヴィデオ。ちょうど MTV のような音楽専門番組が整ってきたところで、デュラン・デュランやカルチャー・クラブ、カジャグーグーのようなポップで耳に入り易く、ヴィジュアル映えするグループが頻繁にテレビに登場したからその認知度も否応なしに上がった。
ちょうどこの波が認知され始めた1983年にイギリス出身のスパンダー・バレエは、「トゥルー」というソウルフルな曲で全米4位に輝いた。甘いマスクの若い男の子たちが、ポップでメロウなバラードを演奏する。歌唱力抜群で、もちろん PV もある。次のシングル「ゴールド」は全英で大ヒット、全米ビルボードでは最高位29位。翌年の1984年には4枚目のアルバム『パレード』が出て、シングル「ふたりの絆(Only When You Leave)」は全英9位、全米34位。
スパンダー・バレエに話を戻すと、今では何となくチャート好きの記憶からは薄れ、あの Wiki さん(日本語版)ですら、「スパンダー・バレエ」の項目はとても短く、その文中で「第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン」に参照を促しているのに、跳んだリンク先には「スパンダー・バレエ」が登場しないという体たらく(2018年現在)。