10月8日
第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン、スパンダー・バレエにも注目!
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スパンダー・バレエのシングル「トゥルー」がビルボードHOT100で最高位(4位)を記録した日
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「ブリティッシュ・インヴェイジョン」とは、イギリスからアメリカのチャートに、イギリスのロックミュージシャンが進出した現象、それも1グループがたまたま売れたというのではなしに、大挙してアメリカ音楽界を席巻したことを指して言う。

80年代には、第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンがあった。「第二次」というのは1960年代、ビートルズやストーンズが進出した時に最初にその名がついて、これは二度目だからである。

「インヴェイジョン(侵略)」なんていうとちょっと穏やかではないが、同じ英語圏とはいえ同時期に複数のアーティストが遥々海を越えてくると、受け入れ側であるアメリカからすれば大勢で攻めてきて、自国のチャートや市場が荒らされるという、或る種の恐怖心にかられるのかもしれない。

この運動と切り離せないのがプロモーションヴィデオ。ちょうど MTV のような音楽専門番組が整ってきたところで、デュラン・デュランやカルチャー・クラブ、カジャグーグーのようなポップで耳に入り易く、ヴィジュアル映えするグループが頻繁にテレビに登場したからその認知度も否応なしに上がった。

ちょうどこの波が認知され始めた1983年にイギリス出身のスパンダー・バレエは、「トゥルー」というソウルフルな曲で全米4位に輝いた。甘いマスクの若い男の子たちが、ポップでメロウなバラードを演奏する。歌唱力抜群で、もちろん PV もある。次のシングル「ゴールド」は全英で大ヒット、全米ビルボードでは最高位29位。翌年の1984年には4枚目のアルバム『パレード』が出て、シングル「ふたりの絆(Only When You Leave)」は全英9位、全米34位。

その後、次第にセールスは振るわなくなり、露出度も減り、人々の耳から遠のいていった。

前述の御三家を眺めながら、ぼくが初めてスパンダー・バレエの曲を聴いたのは「侵略」真っ盛りの84年で、「ふたりの絆」だった。確かな声量、ドラマチックな曲展開、軽妙なギターのカッティングが心地よい。そして、今はシングルの扱いを受けていないのになぜか12インチが存在する「ラウンド・アンド・ラウンド」に魅かれた。

翌年に発売された『ザ・シングルス・コレクション』はベスト盤であることに加え、12インチヴァージョンばかりをまとめた LP が1枚おまけについた初回限定版で、もちろんすぐに購入した。

今の人には少し説明が必要かもしれないが、 80年代にはディスコで DJ がかけるのに、シングルより長いヴァージョンや、ヴォーカルなしのカラオケヴァージョンを入れた12インチ盤というのが重宝された――

ファンにしてみればシングルのほうが安いし、気に入ったアーティストならアルバムごと買ってしまうから12インチは無視しようと思えばできるのだが、まことにあざとい商法というか、シングルとは異なるヴァージョンであったり、ライヴヴァージョンが抱き合わせで収録されていたりと、当時はずいぶんと悩まされた。だから、別テイクの寄せ集めが、しかもおまけに付いてくるのは随分ありがたい。ぼくの棚にはウルトラヴォックスの似たような限定版もある。

スパンダー・バレエに話を戻すと、今では何となくチャート好きの記憶からは薄れ、あの Wiki さん(日本語版)ですら、「スパンダー・バレエ」の項目はとても短く、その文中で「第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン」に参照を促しているのに、跳んだリンク先には「スパンダー・バレエ」が登場しないという体たらく(2018年現在)。

―― 大ヒットが「トゥルー」止まりで仕方ないといえばそれまでだが、ABC もスパンダー・バレエも、「第二次」の担い手として、もっともっと注目されて聴かれるといいなと思う。

2018.10.11
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  YouTube / Spandau Ballet (Official)


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カタリベ
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