共有感満載の80年代洋楽ヒット!ビルボード最高位2位の妙味 vol. 31 Making Love Out Of Nothing At All / Air Supply
80年代の日本ドラマを語る際に避けては通れない人気作『スクール☆ウォーズ』(84~85年)の主題歌は、麻倉未稀の「ヒーロー」だった。同曲は、映画『フットルース』(83年)のサントラに収録されていたボニー・タイラー「ヒーロー(Holding Out For A Hero)」の日本語カバー。
このボニー・タイラー版「ヒーロー」を作曲・プロデュースしていたジム・スタインマンが『フットルース』直前に世に送り出した大ヒット曲こそが、80年代29番目に誕生したナンバー2ソング、エア・サプライ「渚の誓い(Making Love Out Of Nothing At All)」(83年10月3週2位)だ。
ジム・スタインマンの名声は、巨漢シンガー、ミート・ローフの大出世作アルバム『地獄のロック・ライダー(Bat Out Of Hell)』で確立された。現在まで全世界で4000万枚超のセールスを誇り、歴代アルバム売上のトップ10に入るモンスター作品であるこの作品は、作曲・作詞・プロデュースをジムが手掛けている。
その後ジムは93年に、自己の集大成的な究極のドラマティック・ラブソング「愛にすべてを捧ぐ(I’d Do Anything For Love)」をミート・ローフに歌わせて、堂々の1位を獲得。さらにジム・スタインマン史上最大の名曲だった自己名義作品「ロックンロール・ドリームス・カム・スルー」が、同じくミート・ローフによってリバイバルヒットしている。
脚注: Air Supply ■Making Love Out Of Nothing At All (83年10月3週2位)
Bonnie Tyler ■Total Eclipse Of The Heart (83年1位)
Meat Loaf ■I’d Do Anything For Love (93年1位)
Jim Steinman ■Rock And Roll Dreams Come Through (81年32位) 2017.06.29