古巣タワーレコードの2015年洋楽年間チャートの1位がビールトズの『1』だと知って、驚きと寂しさを覚えました。いや、ビートルズいいと思いますよ。名曲揃いのベストですよ。そりゃ1位の曲ばっかですから。
でも15年前のベストアルバムが、リマスターされたり映像が付いているからといって年間1位なんて、それだけビートルズはすごいってことなんでしょうけれど、まるで、僕らの時代が何も産んでいないって言われたような、ビートルズでロックは鳴り止んでしまったような、大げさだけど、そんな寂しさを感じてしまいました。
1974年生まれの僕は、ビートルズを知りません。新曲が出るワクワク感も知らないし、ライブも観たことない。解散した時の喪失感も、ジョンが亡くなったときの悲しみも知りません。だから僕は、本当の意味でビートルズを感じだことがない。曲は知っていても、ビートルズは僕の人生には鳴っていないんです。けれど、そんな僕らの時代にビートルズ以降を鳴らそうとしたバンド「oasis」がいました。
1997年発売の3rdアルバム『BE HERE NOW』のジャケ写に、8月21日(木)と日付が記されているのは有名な話(そうじゃないバージョンもある)で、この日は『BE HERE NOW』の発売日であり、1969年にビートルズ4人がアビーロードスタジオに揃った最後の日の翌日なんだそうです。
「オレたちはここにいる。オレたちがビートルズ以降の音を鳴らしてやる。」なんて勘違いはなはだしい誇大妄想だったかもしれません。結局、作品も前作ほどの評価は得ませんでしたしね。でもね、それでもいいと思うんです。ビートルズ以降を鳴らそうっていう想いに、僕はワクワクしたから。
何かが起こるかもしれない、これがずっと憧れてたロックの歴史的瞬間かもしれない、そんなドキドキがあのときありました。だから、次はみんなで、アーティストもレコード会社もCD屋もメディアもファンも、みんなで、ビートルズの1位を阻止したら、きっとワクワクするんじゃないかな。
2016.02.08
YouTube / OasisVEVO
Information