10月29日

大ヒットしたカヴァーを超えたオリジナル、荻野目洋子の六本木純情派

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photo:Victor Entertainment  

多分、この娘はどんな曲でも歌いこなすことができるんだろうな〜、というのが荻野目ちゃんの「ダンシング・ヒーロー」を聴いた時の第一印象だ。

とにかく歌が上手い。そして抜群のダンスセンス。しかも可愛い。

そうなんです! ここだけの話ですが、実は僕、荻野目ちゃんのファンなんです。

「ダンシング・ヒーロー」は1985年の11月にリリースされた荻野目洋子7枚目のシングル。彼女の初のヒット曲であり、最大のヒット曲でもある。荻野目ちゃんの代表曲と言えば、この「ダンシング・ヒーロー」と答える人が殆どだろう。この曲は言わずと知れたカバー曲。オリジナルはアンジー・ゴールドの「素敵なハイエナジー・ボーイ(Eat You Up)」だ。

あくまで僕の個人的意見だけど、荻野目ちゃんの曲=カバー曲というイメージは、結構強いんじゃないかな。それは、「ダンシング・ヒーロー」のオリジナルであるアンジーの曲が大ヒットしたからかもしれないけど、後年の「コーヒー・ルンバ」もそうで、彼女には無国籍のイメージが良く似合う。もちろん彼女ほどカバー曲を完全に自分の物にしてしまうシンガーはそうはいないし、それは素晴らしい才能だと思う。でもその反面、カバー曲でなく、オリジナルでのヒットがないと、なんとなくシンガーとして可哀想だなぁ〜と、当時の僕は、勝手な親目線で荻野目ちゃんを見守っていた。

「六本木純情派」を初めて聴いた時、“あれっ、またカバー曲かな?” と思った。でも、ダンサンブルで軽快なところが荻野目ちゃんにマッチしていて、僕はこの曲にすっかり夢中になってしまった。カバー曲でなくオリジナル曲だと確認したとき、“良かった。これで荻野目ちゃんオリジナルの代表曲が生まれた。これで安心だ” って僕は涙したんだ。勝手な親目線で。

「六本木純情派」は1986年10月にリリースされた10枚目のシングル。売り上げでは「ダンシング・ヒーロー」には一歩及ばなかったものの、オリコンでは第3位。『ザ・ベストテン』に11週連続でランクインし、最高位2位まで上昇、荻野目ちゃんのオリジナル曲としては No.1ヒット曲となりました。懐かしの曲特集的な企画で荻野目ちゃんが登場すると、当然「ダンシング・ヒーロー」と「六本木純情派」をメドレーで歌ってくれたりするわけで、この2曲を歌って踊る荻野目ちゃんを観ると、僕はいつも、とても幸せな気分になります。もちろん、勝手な親目線で。

ちなみに、「六本木純情派」は、1991年にノーランズにカバーされました。皆さんご存知でしたか。カバー曲の女王のオリジナル曲が逆カバーされる、ちょっと誇らしく感じるのは、荻野目ちゃんを勝手な親目線で見守っている僕だけでしょうか。


※2016年8月2日に掲載された記事をアップデート

2018.10.29
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カタリベ
1965年生まれ
藤澤一雅
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