3月21日

デジタル時代の到来!CDの登場は音楽ファンにとって最大の変化だった

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1980年代の、音楽ファンにとっての最大の環境の変化は、やはり、CDの登場ではないでしょうか。ボクは性来の新しいもの好き、デジタル好き、怖いもの見たさ、つまり野次馬根性でCDに興味を持ったのです。

市場環境、製造環境がようやく整い、満を持してボクの担当レコードが最初にCD化されたのは、1984年3月21日発売、鮎川誠率いるThe Rokketsの『Rokket size』。

ジャケットのアートディレクションは原耕一氏。この名デザイナーが縮小されたCDジャケットを見て「小さいなあ!」と感嘆していたものだ。ぜひ30センチ四方のレコードジャケットの素晴らしさを見ていただきたい。

まだまだレコード優先の時代であり、締め切りギリギリに完成して突貫工事のプレス工場で生産されたサザンオールスターズの『KAMAKURA』(1985.9.14 レコード発売)は、CD発売がレコードの1ヶ月後になった。

レコード店頭での発売キャンペーン、大声を枯らして頭上に振りかざした2枚組レコードの重さで腕がしびれたのを今でも覚えている。その1ヶ月後に、今度は小ぶりでやたらと軽い2枚組CDを持って同じ新宿のレコード店頭で売りまくったのも楽しい思い出である。

1982年10月1日、CBSソニー他から世界初のCDソフトが発売された。

記念すべき第1号CDはビリー・ジョエルの『ニューヨーク52番街』。1984年、初の携帯CDプレイヤーが5万円で発売された。これで一気にCD普及が加速した。 1984年末は、レコードと比べればCDはまだ10分の1程度の生産枚数だった。それがわずか2年後の1986年、CDがレコードを逆転したのである。

レコード再生は、ピックアップ(針)やアンプやスピーカーなど、再生機器の性能によって大きく音質が変わる。CD再生は、安価で手軽なラジカセでも、そこそこの音質が楽しめる。

レコードの存在感、所有感。30センチジャケットのアート性。CDの操作の手軽さ、持ち運びの便利さ。レコードプレイヤーの、針を乗せる時のドキドキ感。片面はせいぜい25分。AB面をひっくり返す面倒くささがあるからこそのA面何曲目などと1曲ずつ覚えることは簡単。

レコードは、湿気やカビや汚れに弱く、時々、クリーナーでお掃除。傷がついたら「針飛び」するし、修復は難しい。手間がかかるレコードだからこそ、愛着もひとしおである。

CDは最大で80分間、一気に再生完奏する。全20曲なんてへっちゃらだから、何曲目などと1曲ずつ覚えることは難しい。CDの表面が汚れても、多少引っ掻いても、内部のデジタル信号を読み取るので、音楽再生には問題ない。

レコードで育ったボクたち世代には、聞きながら読みながらのお楽しみの歌詞カード、ライナーノーツ。CDのそれは、あまりにも活字が小さくてホントに読みにくい。

耳をすますと、街中ではクルマやざわめきが。郊外では鳥の声、風の音。どこにいても、昼も夜も、世の中は無音ということはなく、人工、自然のノイズが聞こえてくる。CDのすっきりクリアな音に賛否が起こり、ここ数年、レコードを見直す機運が高まったのもこんな成り行きであろうか。

ロックバー、ジャズバー、クラシック喫茶のような空間で、音楽にどっぷり浸る時には、やはり、レコードを聴きたいと思う。再生する機械操作やレコードの保守を、お店に任せて優雅に音楽を楽しむ。

かたや、外出に持ち出したり、友人との貸し借りなど、手軽に音楽を楽しむのはCDやiPodなどの独壇場。レコードの貸し借りにはちょっとドキドキしたのを思い出す。

CDが普及したおかげで、デジタル畑が豊かになり、副産物が続々と登場する。録音可能なCD−R、DVD、ブルーレイ、MDなど、さらにはハードディスク、USBメモリ、音楽配信、など。スマートフォンなどのデジタル機器、コンピュータの普及と一緒に、ハードウェアとソフトウェアが両輪となって便利な現代社会を作り上げている。

さらには、CD普及のおかげで、レコードの良さが再び見直されてきた。絶対数は少ないが、2009年に比べて2016年にはその8倍ものレコード販売数である。音楽配信も利便性では負けないけれど、音楽をモノとして所有する喜びを忘れられないボクとしては、さらにCDとレコードの棲み分け、役割分担が広まっていけば、音楽の発展やファン拡大にもつながる、と思う今日この頃であります。

2017.06.02
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カタリベ
1948年生まれ
高垣健
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