中森明菜 Best Performance on NHK in March, Vol.1(2026/3/1配信)
2025年4月にスタートした『中森明菜 Best Performance on NHK』も、いよいよ最終月の2026年3月を迎えた。これまでに『レッツゴーヤング』『ヤングスタジオ101』『NHK紅白歌合戦』など、NHKの音楽番組での中森明菜の歌唱シーンをデジタルリマスターで配信してきたが、その本数も3月1日の配信で100本を数えることとなった。生歌・生演奏が当り前だった1980年代のテレビ歌唱を網羅的に追体験できるという意味でも、ぜひ見逃さずにチェックして欲しい企画だ。
2026年3月1日の配信では以下の5曲が新たにラインアップに加わった。
▶︎ 1/2の神話 『レッツゴーヤング』1983/3/20放送
▶︎ 飾りじゃないのよ涙は 『レッツゴーヤング』1985/3/10放送
▶︎ スローモーション 『レッツゴーヤング』1985/3/10放送
▶︎ ロンリー・ジャーニー 『レッツゴーヤング』1985/3/31放送
▶︎ ミ・アモーレ [Meu amor e...] 『レッツゴーヤング』1985/3/31放送
大人びた黒いドレス姿で歌う「1/2の神話」
「1/2の神話」(作詞:売野雅勇、作曲:大沢誉志幸)は1983年2月に4枚目のシングルとしてリリース。サードシングルの「セカンド・ラブ」に続いてチャート1位を獲得した中森明菜の初期の代表曲のひとつだ。『中森明菜 Best Performance on NHK』では、「1/2の神話」はこれまでメドレーも含めて5回配信されているが、今回の配信は発売日に近い初期テイクとなる。やや大人びた黒いドレス姿で歌う姿には、すでに陰とシャープさが入り混じった中森明菜ならではの魅力があふれているが、その中にもどこか初々しさが感じられ、その後、場数を踏み、しなやかに曲を歌いこなしているテイクとはまた違った趣ががある。
ライブ映えする「飾りじゃないのよ涙は」で感じる中森明菜の真摯な姿勢
「飾りじゃないのよ涙は」は1984年11月に10枚目のシングルとしてリリース。井上陽水の提供曲としても話題を呼んだ。この曲も『中森明菜 Best Performance on NHK』では5回目の配信となる。前回、2月15日に配信された同曲は1985年2月10日放映の『レッツゴーヤング』でのホール収録。そして今回は同年3月10日にやはり同じホールで収録された『レッツゴーヤング』の映像だ。
「スローモーション」(作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお)は1982年5月に発表された中森明菜のデビュー曲。発表当時は大ヒットとはならなかったが、後に曲の良さが再評価されて人気曲となっている。『中森明菜 Best Performance on NHK』では、彼女のNHK初登場となる1982年8月8日の『レッツゴーヤング』をはじめ、これまで5本の「スローモーション」が配信されている。しかし、そのどれもが1982〜1983年の歌唱であり、その意味でも今回配信された1985年のライブテイクは興味深い。
「ロンリー・ジャーニー」はシンガーソングライターEPOの提供曲。「ミ・アモーレ〔Meu amor é…〕」のカップリング曲として1985年3月に発表。『中森明菜 Best Performance on NHK』でこの曲が配信されるのはこれが初めてだ。今回配信された「ミ・アモーレ〔Meu amor é…〕」とともに、1985年3月31日の「レッツゴーヤング」でオンエア。シングルのAB面両曲が披露されたことになる。シティポップ感覚の「ロンリー・ジャーニー」を軽やかに歌いこなす振り幅の広さに注目。これまでの配信にはなかった新たな魅力を再発見できるだろう。
同曲は1985年の第27回『日本レコード大賞』大賞受賞曲にもなっている。今回配信された『レッツゴーヤング』のテイクは新曲として発表されたばかりの頃の歌唱。カラフルな女性ダンサーをバックに、黒いドレスに身を包んだ中森明菜が艶やかに歌い上げている。ちなみに、『中森明菜 Best Performance on NHK』の2025年5月1日配信では同年の第36回『NHK紅白歌合戦』でのさらに多くのダンサーを従えたテイクも配信されている。