中森明菜 Best Performance on NHK in February, Vol. 2(2026/2/15配信)
1982年のデビュー以来、圧倒的な歌唱力と表現力で多くの人々を魅了し、日本を代表する歌手となった中森明菜。彼女が出演した『レッツゴーヤング』『ヤングスタジオ101』そして『NHK紅白歌合戦』など、NHKの音楽番組での数々のパフォーマンスが、2025年4月からYouTubeで4Kデジタルリマスター配信されている。2026年7月には、20年ぶりのライブツアー が予定されている中森明菜。このシリーズも今回で第21弾となった。2026年2月15日の配信では以下の3曲が新たにラインアップに加わる。
▶︎ 飾りじゃないのよ涙は
『レッツゴーヤング』1985/2/10放送
▶︎ DESIRE -情熱-
『レッツゴーヤング』1986/2/23放送
▶︎ TANGO NOIR
『ヤングスタジオ101』1987/2/15放送
19歳の瑞々しい中森明菜が歌う「飾りじゃないのよ涙は」
まずは、1985年2月10日放送の『レッツゴーヤング』における「飾りじゃないのよ涙は」。視聴者からハガキで寄せられたイラストやメッセージをイントロ部分で紹介する演出は、彼女の活躍がファンにどう映っていたのかが垣間見られて実に興味深い。
クールで蓮っ葉なヒロインになりきり、専属バンドであるファンタスティックスの演奏に乗って歌う19歳の瑞々しい中森明菜。そこにはまだ大人になりきっていない微妙な少女の表情がくっきりと残されている。1984年11月のレコードリリース直後、1984年12月16日の歌唱が当企画で既に配信されているが、そちらとは衣装も若干異なっており、見比べてみるのも面白い。
“明菜ちゃん” と呼ぶには大人すぎる、20歳の中森明菜の「DESIRE -情熱-」
次に、1986年2月23日放送の『レッツゴーヤング』における「DESIRE -情熱-」。イントロのエレキギターは音源や他番組でのライブとは異なり、画面上のタイトルも「DESIRE」のみ。NHKホールでのライブだが、舞台に余分なオブジェなどが何もなく、彼女の衣装に合わせた照明の使い方が非常に美しい。スタイリングも着物を意識したパープル × ベージュの幾何学模様の衣装と、日本人形のようなボブのウイッグ。ウイッグからチラチラ顔を出すイヤリング、存在感のあるゴールドのネックレスやブレスレットが目立ち、大胆なカメラワークも飽きさせない。
この衣装は同時期の『夜のヒットスタジオ』や『ザ・ベストテン』などでも着用しているが、生地の質感までも感じることができるのは今回の4Kリマスターならではの美点。ぜひ高画質での鑑賞をお勧めする。この『レッツゴーヤング』では司会の太川陽介の紹介で “中森明菜ちゃん” とアナウンスされているが、今思うともう “明菜ちゃん” と呼ぶには大人すぎる、20歳の明菜さんが眩しい。
バレエを取り入れた振付で情熱的に「TANGO NOIR」を歌う21歳の中森明菜
最後は、1987年2月15日放送の『ヤングスタジオ101』から「TANGO NOIR」。NHKホールではなく演出の自由度が高いスタジオ収録ということもあり、ぐっと大人になった21歳の中森明菜が非常に美しく記録されている。鮮やかなスタジオセットを背景に、バレエを取り入れた振付で情熱的に歌い踊るソバージュヘアの中森明菜。スパンコールの装飾が目立つ黒一色のドレスとゴージャスなジュエリーを身にまとうその姿自体がまさに芸術作品だ。日曜の夕方6時という時間帯にこのような映像がお茶の間に流れていたのだ。
なお、既に配信されている「TANGO NOIR」は同番組の前週(1987年2月8日)放送分なのだが、そことは衣装も髪型も、さらにダンスまでもが一部異なる。今回の配信分は最初から見事なレイバックを見せ、幼少期からバレエを習っていた中森明菜ならではのため息が出るような美しさが堪能できる。間奏やアウトロで見せるバレエダンスも素晴らしく、アウトロからファイナルのレイバックでは上半身がぴんと美しく横一直線を描いているのには驚くばかりだ。動く芸術作品たる中森明菜がつくる楽曲の世界観をしっかりと耳目に焼き付けてほしい。
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2026.02.25