80年代は本当にいいアルバムが多かったものの、MTVのせいか、インパクト勝負のシングルヒットも多く、シングル以外はぱっとしないなんてアルバムも中にはありました。
なので、そのシングルのインパクトが強すぎてなかなかアルバムに手を出しづらいアーティストがいたことも事実。今のように試聴もなかなかできない時代ですしね。
そういうアーティストで思い出すのは、トーマス・ドルビー。「彼女はサイエンス」「ハイパーアクティヴ」などのヒット曲を持っています。
曲だけ聴いているとトーキング・ヘッズみたいでカッコイイんだけど、「彼女はサイエンス」という邦題やPVのストレンジな雰囲気にキワモノっぽさや一発屋感を感じずにはいられませんでした。
案の定、購買には至らず、記憶には残るというパターン。
しかし数年後、プレファブ・スプラウトというアーティストが好きになった私は、彼らのアルバムクレジットにプロデューサーとしてトーマス・ドルビーの名前を見つけます!
「ハイパーアクティヴ」以降目立ったヒットはありませんでしたが、もともとはシンセサイザーのスタジオミュージシャン。プロデュースもこなす才人だったのです。
遅まきながら彼のアルバムをちゃんと聴いてみると、その素晴らしさに発売時に手に入れてなかったことを悔いました。
2大ヒットはもちろん、美メロバラード「エアウェイヴス」、耽美な「私がこわい」、アフリカンぽい「フラット・アース」など名曲だらけ! その音楽性の広さに、当時の私ではついて行けなかったのかもしれません。
ちなみに、スタジオミュージシャンとしてはフォリナーの『4』や、デフ・レパードの『炎のターゲット』、マルコム・マクラレンの『俺がマルコムだ!』などに参加。
フォリナーの「ガール・ライク・ユー」のイントロの印象深いシンセは彼だったのですね。
2016.07.05
daily motion / trapux より
YouTube / kyoko47
YouTube / Largarife2
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