AC/DCの「バック・イン・ブラック」は1980年7月25日に発売された彼ら6枚目のアルバム。アルバムの総売り上げは4,900万枚を超え、マイケル・ジャクソンの「スリラー」、ピンク・フロイドの「狂気」に次いで世界で3番目に売れたアルバムである。ハードロック/ヘビーメタル(以下HR/HM)のカテゴリーでありながらの世界で3番目って超凄くないですか??
僕がHR/HMの世界にのめり込んでいったのは高校1年の時。AC/DCも同じクラスの女の子で僕のHR/HMの師匠「M」の勧めで聴き始めたのだけど、もちろん一瞬で嵌った。初めて聴いたアルバムがこの「バック・イン・ブラック」。1曲目から最後まで、硬質で無骨なんだけど、AC/DCの独特なシンプルでわかり易いロックンロールの心地よさに夢中になってしまった。AC/DCは、現在まで聴き続けている数少ないバンドのひとつだ。
この「バック・イン・ブラック」がレコーディングされる直前の1980年2月19日、ヴォーカルのボン・スコットが友人の車中で死亡しているのが発見される。原因は睡眠中、嘔吐物を喉に詰まらせての窒息死だった。バンドは解散する事も考えたようだけど、ボンはバンドを続けることを望んでいるだろうという結論に至り、新たにブライアン・ジョンソンをヴォーカルに向かえ、彼らはアルバムを完成させる。
僕はブライアンがヴォーカルのAC/DCも、ボンがヴォーカルのAC/DCもどちらも遜色なく好きだ。どちらの声も好き、ということでなく、どちらがヴォーカルでもAC/DCの一貫したロックンロール(曲調やリズム)は変わりがないという意味。AC/DCは現在に至るまで多くのアルバムを世に送り出しているけど、どれを聴いてもいい意味で同じ。このAC/DCの普遍性を悪く言う評論家もいるけど、僕はそうは思わない。だって、こんなにパッケージとして完成され、デビューから現在までまったくブレのないバンドって他にないと思うから。
事実、AC/DCは多くの同業者から尊敬を集めていて、キース・リチャーズやピート・タウンゼント、スティーヴン・タイラー、オジー・オズボーンなど、世界中のアーティストがファンを公言しているし、クイーンのブライアン・メイが「クイーンをやっていなかったらAC/DCに入りたかった」とまで言ったというのは有名な話。
エンベッドしたYouTubeは2009年のアルゼンチンのリバープレートでのLIVEの「バック・イン・ブラック」の映像です。アンガス・ヤング(この時彼は54歳)が刻むギターリフ、ブライアン・ジョンソン(この時彼は62歳)のシャウトを是非聴いてください。観客の揺れも超~~凄いです。
2016.03.06
YouTube / acdcVEVO
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