1月25日

早瀬優香子、ウィスパーボイスで甘く囁くソバージュヘアの美女

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早瀬優香子のデビューシングル「サルトルで眠れない」がリリースされた日
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日本語で歌われるウィスパーボイスってのが、どうも苦手だった。フレンチポップスやシャンソンならまだしも、滑舌が求められる日本語でそれはどうなんだろうと。かわいく囁くように歌うことで、歌唱力がないのをごまかしてるんじゃ… という思いがぬぐえなかった。

80年代のウィスパーボイスというと、思い出すのが早瀬優香子だ。彼女の PV を最初に観たのは、たしか、早朝に放送している『歌う天気予報』だった。アンニュイな雰囲気のソバージュヘアの美女。哲学書なんて手に取ったこともないであろうオシャレな女の子が、悩ましげに「サルトルで眠れない~♪」なんて歌うのだ。正直、あざとい… って思ってしまった。

秋元康プロデュースと聞いて、ははーんとなった。ここで登場するサルトルは、単なる記号でしかない。野坂昭如ではないが、なんだったら、プラトンでも、ニーチェ(これは字足らず)でも、ソクラテス(これは字余り)でもよかったんじゃ? オールナイターズの山崎美貴に、「借りたままのサリンジャー」なんて歌わせた、いかにも秋元康な詞ではないか。

なんて、皮肉っぽくとらえながらも、「サルトルで眠れない」は、聴いててなんだかくせになるのだ。当時流行っていたニューウェーブっぽいサウンド。そこにのっかる、ちょっとかったるそうな、甘く囁くような歌声。さらに、ビジュアルのかわいさったら。

当時、彼女のようなソバージュヘアが大流行りで、私もソバージュにしてたのだが、髪が多いせいか、どうもマグマ大使のゴア感が漂ってしまった。それに対して、早瀬のふんわりソバージュのなんとオシャレなこと。笑顔も、すました顔も、当時のアイドルとは違う洗練されたかわいさで、あぁ私こんな風に生まれたかった… という思いがよぎってしまった。

ただ、その後にリリースした曲は、どれもぴんとこなかった。彼女のウィスパーボイスを活かそうとするあまり、甘ったるくなりすぎてしまっているような。今思えば、秋元康が突いた、甘さギリギリラインって絶妙だったのかもしれない。

10年くらい前、「あの人は今」的なテレビ番組に登場した早瀬優香子を、偶然目にした。シンガーとしてではなく、1979年に放送されていた子ども向けドラマ『俺はあばれはっちゃく』のマドンナ役ひとみちゃんとしての登場。そのとき初めて、早瀬がひとみちゃんだったことを知った。久しぶりに見た彼女は、80年代と変わらぬ美しさだったが、さて、今はどうだろう。同じ1967年生まれとして、ちょっと気になるところだ。

2019.03.16
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  YouTube / hayaseyukako


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