ふてニャンと桐谷美玲が出演しているY!mobile(ワイモバイル)のコマーシャル。 スマホの月額料金が1,980円になったキャンペーンということで、1980年代の映像をフィーチャーしたヴァージョンが地上波で大量にオンエアされていた。 そこでは、原宿の歩行者天国(竹の子族、ローラー族、ローラースケートチーム)、盛り上がるプロ野球、活況を極める証券取引所、東北・上越新幹線の開業、スペースシャトルの打ち上げ、平成おじさんと呼ばれた小渕官房長官、キン肉マン、エリマキトカゲ、ウーパールーパーなどの映像が登場する。 別ヴァージョンではエイティーズのディスコにタイムスリップして当時のシーンを再現してみたり、まあ楽しそうな作品である(チャレンジャー号は打ち上げ73秒後に大爆発したり、CMでエリマキトカゲを走らせた商品は大して売れなかったりしたのだが、そんなことは置いておく)。 そして、コマーシャルのBGMとして使われている曲が、皆さんご存知「君の瞳に恋してる」。 オリジナルはイタロ系コーラスグループ、フォー・シーズンズのリードを取っていたフランキー・ヴァリ。1967年、ソロ名義でのヒット曲だ。 これをサンフランシスコのゲイカルチャーから飛び出してきた『ボーイズ・タウン・ギャング』がディスコヴァージョンでカヴァーして(特に日本で)大ヒット、ついに80年代を総括するようなイメージのCMにまで起用されたというわけだ。 確かにこの曲、ラジオやテレビでよく流れていた。曲として紹介されるのは勿論だが、それに加え番組のBGMやOP、ED曲としても頻繁に使われていた。 何と言ってもディスコでは、大円団を迎える大盛り上がりのキラーチューンとして、DJがポイントポイントで必ず回していた横綱級の超ヘビロ曲。まさに巷で流れまくりながら、現在に至るまでロングヒットを記録している奇跡的な一曲だ。 さて、このボーイズ・タウン・ギャング、ビル・モトリーというDJのアイデアによって “作られた” グループだったことはご存知だろうか。 そう、企画モノとしてオーディションで集められたグループなのである。結果、中心のリードヴォーカルには黒人女性、盛り上げ隊としてのダンサーに2人の白人男性(ゲイ)を起用。 つまり、社会的弱者とみなされることの多かった黒人女性のさらなる従属下に白人のゲイを置いたのである! 同性婚がアメリカ最高裁で合法と見なされるようになったのはついぞ1年前、ゲイカルチャーが発展していたサンフランシスコとはいえ、当時のゲイはまだまだ反社会的な存在。ビルはそんな環境を逆手に取って、逆境の中の逆境を体現させたアグレッシヴなグループを創り上げたのである! ぜひ当時のスタジオライヴを見て欲しい。逆境をものともせず、いや、逆境であるが故に凄まじい輝きを発している彼ら。 なんなんだこのキラメキは!
2016.06.28
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