8月8日
ビリー・ジョエルのロックンロール・レヴュー「イノセント・マン」
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ビリー・ジョエルのアルバム「イノセント・マン」が全米でリリースされた日
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photo:FANART.TV  

『イノセント・マン』は、1983年8月8日に発売されたビリー・ジョエル9枚目のアルバム。この作品は全米で700万枚の売り上げを記録したモンスターアルバムで、シングルカットはなんと本国アメリカでは6曲、イギリスや日本では7曲と、セールス的には80年代で最も成功を収めたビリー・ジョエルのアルバムと言える。MTV全盛期ということもあり、このアルバムからシングルカットされたPVは、洋楽ファンなら懐かしくお馴染みの映像ではないだろうか。

セールス的には成功を収めたこのアルバム、実は古くからのビリー・ジョエルファンの評価はそれほど高くない。ビリー・ジョエル本人も公言しているけど、このアルバムはR&Bやドゥー・ワップなどからの影響を反映した明朗な作風となっており、“軽い” とか “オリジナルティがない” とか、今までのビリー・ジョエルの作風との違いが低く評価される原因のようだ。

果たしてそうだろうか。確かに僕も、このアルバムに針を落とした時、正直少し違和感を覚えた。でも、僕はこのアルバムを単純に楽しいと思ったし、“良かった、ビリー・ジョエルが元気になって戻ってきた” と心底うれしかったんだ。

何故うれしかったのかを説明するには、前作の『ナイロン・カーテン』について少し触れる必要がある。1982年に発売された『ナイロン・カーテン』は非常にメッセージ性の強いアルバムに仕上がっていて、ビリー・ジョエルの最高傑作と評されているにも関わらず、セールス的には失敗してしまう。失敗と言っても全米で200万枚を売り上げたわけだから立派なものだけど、その前の『グラス・ハウス』が700万枚のセールスを記録しているので、その落ち込み方は大きい。さらに、ビリー・ジョエルはこの時期、長年一緒に歩んで来た、妻でありビジネスパートナーでもあったエリザベス・ウェーバーと離婚してしまう。音楽面での失敗と私生活での大きな変化。僕は、ビリー・ジョエルはこの先大丈夫だろうか、と、勝手に心配していたんだ。ファンとしてね。

でも、この心配は杞憂に終わる。『イノセント・マン』を制作している時、ビリー・ジョエルは既に新しいパートナーであるスーパーモデル、クリスティ・ブリンクリーと交際をしていて、その精神状態は非常にハイ。ビリー・ジョエル本人が言っている、「思う存分楽しもうって決めたんだ。それに楽しそうに聴こえる作品にしたかったんだ」と。また、こうも言っている「僕はどのアルバムにも違う種類のキャラクターを採用するんだ。このアルバムの主人公は恋愛中でご機嫌の優しい男ってところだね」と。

ポップだと言われてもいい、オリジナリティが無くたっていい、そんなの本人覚悟の上、『イノセント・マン』はそういうアルバム。このアルバムでビリー・ジョエルが書いた曲は、どれも彼と共に育ってきたポップ・ミュージックすべてに敬意を表すものと言われている。だから、このアルバムには何か惹きつけるものがあるんだと僕は思う。このアルバムは、原点に返ったビリー・ジョエルのロックンロール・レヴューだったんだね、きっと。評価なんてどうでもいい、楽しければそれでいい、音楽ってそういうもんでしょ。

2017.01.31
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  YouTube / billyjoelVEVO


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1967年生まれ
時の旅人
個人的にはビリーの最高傑作の一つだと思います。
2017/01/31 16:42
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カタリベ
1965年生まれ
藤澤一雅
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