11月20日

ディレカン製作「さらば相棒」ARB の歌が聴きたい!ピンク映画も見たい!

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ディレクターズ・カンパニーの映画「さらば相棒」が劇場公開された日
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スマホで映画を観ている時、画面に写る自分の顔に気がつき興ざめしたことはないだろうか?

映画を観ているのに、それを観ている自分の顔が光の反射で写り込んでくると気になって話に集中できなくなるので、目に入ってこないようにスマホの角度を調整したり… そんな些細なことを気にしなければ、いつでもどこでも映画を観られる便利さは大きい。小さい画面で観る映画には味気なさを感じるけれど。

そんな画面写り込み事象で最も興ざめなのが、セックスシーンを観ている時だ。そのシーンを観ている自分の顔を見ること自体初めてのことなのに、その情けない自分の顔たるや脱力感がハンパない。この時ばかりは映画は映画館で観るべきだと強く思う。

そんな情けない自分の顔を初めて気づかせてくれたのが、2016年に制作されたロマンポルノ・リブート・プロジェクトの5本の新作ロマンポルノだ。スマホでみるロマンポルノに初めて自分の情けない顔を知らされると同時に、ロマンポルノは素晴らしい、アダルトビデオとは全く違うものだと改めて感じさせられたのだった。

ロマンポルノはタイトル一つとっても情緒があってよかった。今や「四畳半」や「日記」「団地」「修道院」なんていう漢字を見るだけでエロ、いやロマンを感じてしまうもんね。

1982年に設立されたディレクターズ・カンパニーは、長谷川和彦を中心に、高橋伴明、石井聰亙、相米慎二など当時の新進の映画監督が勢ぞろいした映画製作会社だ。そのディレクターズ・カンパニーの第1弾作品は「ピンク、朱に染まれ!」のキャッチフレーズがつけられ、ピンク映画のフォーマット(低予算、濡れ場あり、1作60分程度など)で制作された。

高橋伴明監督『狼』、宇崎竜童監督『さらば相棒』、泉谷しげる監督『ハーレム・バレンタインデイ』の中編三本立て。二本目にあたる『さらば相棒』は、ARB の4thアルバム『指を鳴らせ!』に収録された「さらば相棒」をモチーフにしたもので、主役は ARB の石橋凌。売れないバンドマンの野望と挫折を描いたピンク映画だ。なんと ARB とおっぱいがまとめて楽しめる映画なのだ。「一粒で二度美味しい」とはまさにこのこと。公開されるや速攻で映画館に観にいったのだった。

冒頭からライブシーンがあり、気分は早々に盛り上がってくる。ところが、それ以降にライブシーンはなく、おっぱい揉み揉みシーンが続く。いやこれなんか違うぞ。いつもなら間違いなく楽しめるのに何か違う。そう、石橋凌が歌うシーンがないので物足りないのだ。

冒頭のライブシーン以外は、石橋凌がひとりアコギを抱え「さらば相棒」を作曲するシーンがあるのみ。おっぱいばかり揉んでないでもっと他の曲を歌ってくれよ、と思っているうちに映画は終了。結局、ARB もおっぱいも楽しめずに不完全燃焼。「二兎を追う者は一兎をも得ず」とはまさにこのこと。

ARB が、石橋凌が見たければライブに行けということだ。

映画『さらば相棒』で最も印象に残っているのは内田裕也が演じるジャンキー。「ベース効かせろ」と言いながらナイフを床に突き立て、ラストシーンでは「ストーンズ、呼べ」と通りすがりの石橋凌を躊躇なくナイフで刺す。演じている感じが全くしないし、この二つのセリフだけで強烈な存在感を残す。そして映画が公開された翌1983年、内田裕也はウドー音楽事務所に包丁を片手に乱入。

その理由は「外タレばかり使うな」だった。

2018.11.20
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カタリベ
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