6月21日

麻倉未稀は洋楽カバーだけじゃない!セクシーなシティポップ路線に名曲あり

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大映ドラマシリーズの主題歌で洋楽カヴァー。歌うは麻倉未稀


80年代、我々の世代が夢中になったドラマがあります。それは、“大映ドラマ” と呼ばれた一連のシリーズです。あくまでも自分の場合は中学、高校時代の思い入れになってしまいますが『スチュワーデス物語』(1983年10月18日から1984年3月27日まで毎週火曜20:00~20:54に放送)が大映ドラマの原点だったと思います。

“ドジでノロマな亀” を演じた堀ちえみの演技が世の中にインパクトを与え(笑)、一躍社会現象になった『スチュワーデス物語』。このドラマの主題歌を歌ったのが本日の主役である麻倉未稀です。映画『フラッシュダンス』の主題歌「Flashdance… What a Feeling」の日本語バージョン「ホワット・ア・フィーリング」のヒットで一躍お茶の間に知られるようになった彼女ですが、その後もドラマ『スクール☆ウォーズ』の主題歌「ヒーロー HOLDING OUT FOR A HERO」をヒットさせています。この曲は映画『フットルース』の挿入歌として流れた、ボニー・タイラーの「ホールディング・アウト・フォー・ア・ヒーロー」の日本語カヴァー。この2曲のヒットで麻倉未稀は、洋楽のカヴァーを歌う美人シンガーというイメージが定着し、アルバムの中でも多くの洋楽をカヴァーしています。

デビュー曲は、竜真知子×大野雄二の「ミスティ・トワイライト」


そんな洋楽のカヴァーのイメージの強い麻倉未稀ですが、デビューは遡ること1981年。当時、中学生だった自分は深夜放送ばかり聴いていたのですが、ある時ヘビーローテーションされているCMソングに心を奪われましたオンワード樫山の(レディースファッション「ジェーン・モア」)CMソングだったのですが、中学生の自分が勝手に妄想する“大人の世界”がそこには繰り広げられていました。

あまりにも問い合わせが多かったことから急遽レコード化されることになったこの曲が、実は麻倉未稀のデビュー曲「ミスティ・トワイライト」だったのです(1981年8月21日発売)。作詞:竜真知子、作曲・編曲:大野雄二が手がけた、ムーディーなボサノヴァアレンジの曲は、無名の新人ながら当時10万枚を越えるヒットを記録しました。しかし、CMで流れていたのはサビの英語の部分だけで、しかも実は別のシンガーによって歌われていたそうなので、自分がラジオCMで聴いていたのは麻倉未稀の歌ではなかったようです(笑)。

シティポップ路線で名曲がたくさん


昨今のシティポップブームで、80年代前半の音楽がクローズアップされていますが、改めて振り返ってみると、シティポップの歌詞は大人の男女の濃密な関係を描いたものが多かったように感じます。当時、阿川泰子や門あさ美といった“セクシーなお姉さま”のアルバムがヒットしていましたが、麻倉未稀も彼女たち同様、“セクシー路線”のカテゴリーに含まれてたシンガーでした。つまり洋楽のカヴァーを歌う前の彼女は、意外かもしれませんがシティポップ路線のアーティストだったのです。

デビュー曲「ミスティ・トワイライト」を収録したファーストアルバム『SEXY ELEGANCE』(1981年11月21日発売)はタイトル通り、ジャケット写真もとてもゴージャス。本来はとても明るいキャラクターの彼女ですが、“SEXY路線”で売り出すことになっていたため、当時の事務所からはボロが出ないようになるべく喋らないように言われていたのだとか(笑)。

セカンドシングル「黒いパンプス」もシティポップ路線の名曲なのでこちらもおすすめです。この「黒いパンプス」を収録したセカンドアルバム『Lady』(1984年6月5日発売)は、LPのA面が全曲筒美京平の曲で構成されています。特に「Guilty」「Back Mirrorでさよなら」「Body Talk」の3曲は筒美京平がアレンジも手掛けているので、もしかするとこれらの曲は、筒美京平作品の隠れた名曲かもしれません。何故なら、この『Lady』は1985年に一度CD化されたきり、まだストリーミングサービスにもなっていない作品だからです。

筒美京平は麻倉未稀の3枚目のシングル「女嫌い」の作曲も手がけていますが、この曲を収録した3枚目のアルバム『SNOWBIRD』(1982年12月5日発売)にも、筒美京平作品が4曲収録されています。さらに丸山圭子の作品も3曲収録されているので、個人的にはこちらもおすすめです。

オススメのアルバム「Hip City」全曲作詞:麻倉未稀、編曲:清水信之




そして今回、特にクローズアップしたいアルバムが4枚目のアルバム『Hip City』(1983年6月21日発売)です。このアルバムはシングル「マジカル サマー」(作曲:加藤和彦)と同時に発売されたアルバムで、全曲の作詞を麻倉未稀、アレンジを清水信之が手がけている完全なるシティポップアルバムです。同時期に清水信之はEPOの大ヒット曲「う・ふ・ふ・ふ」のアレンジも手掛けているのですが、そのEPOもこのアルバムにコーラスで参加しています。

夏向けのアルバムとして発売されたこのアルバムは、軽快なアレンジのポップな曲も多く収録しているので、麻倉未稀の本来の明るいキャラクターが前面に出ている作品かもしれません。

さらに、大貫妙子の書きおろし曲「Love Trip」「Someday」も収録されているので個人的にもとても嬉しいアルバムです。このアルバムは2014年に金澤寿和氏監修による70,80年代シティポップ、J-AORの『Light Mellow』(和モノ)シリーズとして再発売されています。

ということで今回はシティポップアプローチの麻倉未稀の楽曲をご紹介してまいりましたが、このコラムを書くにあたり4枚のアルバムをLPでじっくりと聴いてみました。サウンドの変化はありつつも、「麻倉未稀というシンガーはとにかく歌が上手い!」というのが改めて持った感想です。

もちろんパワフルな洋楽の日本語カヴァーも素晴らしいのですが、ちょっぴり肩の力を抜いたボーカルスタイルも彼女にとても似合っていると思います。今回はご紹介できませんでしたが、1988年に発売されたアルバム「エレガント・トーク」はバラード中心のムーディーな作品なので、気になる方は是非チェックしてみてください。

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2022.07.27
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カタリベ
1967年生まれ
長井英治
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