4月21日

井森美幸に網浜直子!ショートカットのアイドルに僕はゾッコン【80年代アイドル総選挙】

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松田聖子からWinkまで。多様化を極めた80年代アイドル


「アイドル総選挙」ということで極めて個人的なベストテンを選出してみた。多様化を極めた80年代のアイドル像は、松田聖子から始まって、Winkまでリストを見てるだけでもワクワクが止まらない。当時雑誌だと「明星」「平凡」に始まり、「BOMB」とか「DUNK」とか、「Momoco」とか「ORE」とか…、かなり色々購入していたので、アイドルウオッチはかなり熱心な方だったと思う。なんせ、僕がライターになりたいと思った動機のひとつがアイドルに会いたいという理由なので(笑)というわけで選出した10人は、やはり青春と隣り合わせ。極めて個人的な話も出てきますが、どうかお付き合いください。

第10位:松田聖子


「夏の扉」での鮮やかな黄色のドレスで弾ける松田聖子は僕にとってアイドルの象徴。70年代アイドルのどこかアーシーで、野原に咲く一輪の花のような健気さを感じていたが、そことは一線を画した新しい時代のアイドル像は圧倒的だった。まさに80年代の扉が開いた瞬間がそこにあった。

第9位:森尾由美


生まれて初めて部屋にポスターを貼ったアイドルが森尾由美。多様性を感じた83年デビュー組の中でナンバーワンの正統派アイドル。女優としてのデビューは原田知世主演、1982年のテレビドラマ『ねらわれた学園』。その後の活動からも歌手よりも女優としてのスタンスが本人のキャラクターに合っているのではないかと思う。トーク番組『はやく起きた朝は…』で見せた気取らないフランクな感じもしみじみ良い。

第8位:伊藤さやか


テレビドラマ『陽当たり良好!』の岸本かすみ役で見せる明朗快活で表情がコロコロ変わる可愛さに一発でノックアウト。デビュー曲「天使と悪魔(ナンパされたい編)」で見せた危なげな感じも良かった。「ナンパされたい」というこれまでのアイドルのイメージからは逸脱したアクションも当時かなり衝撃的だった。このデビュー曲はカセットで購入した思い出。



第7位:Wink


実は、彼女たちの絶頂期にインタビューをしたことがあるのですが(詳しくは『80年代最後を飾る大物アイドル、Winkとタクシー券と僕のバブル初体験』を参照)、取材場所だった神保町の中華料理店で大皿料理がクルクル回るテーブルを目の前にして微笑むシンメトリーの2人を見た時の衝撃は相当のものだった。

「あぁ人気絶頂のオーラってこういうものなんだな」と思わせる煌めき。まさにWinkを中心に世の中が回っていると言っても過言ではないほどだった。洋楽のユーロビートカバーを素朴な雰囲気を持ち合わせた彼女たちが歌うという対比も良かったのかもしれない。昭和最後のトップアイドル。

第6位:網浜直子


伊藤さやかしかり、いわゆるアイドル然としないショートカットに僕は弱いのかもしれない。中森明夫著、青春エッセイの名作『東京トンガリキッズ』に登場するような自由奔放なイメージが彼女にはあった。92年には飯島直子とタッグを組んだユニット “W-NAO” としてバブリーなイメージを振りまきながら活躍。確かB’zのカヴァーをメインにやっていたと記憶している。



第5位:水谷麻里


80年代後半になると、自分より年下のアイドルが続々登場して、アイドルに隣のお姉さん的な慕情を抱いていた自分には戸惑いもあったが、彼女だけは別格。ふわりとしたファンシーな印象と凛とした強さが同居しているような不思議なキャラクターだった。

88年にリリースされた彼女のラストシングル「春休み」は個人的にはアイドルソングナンバーワンの神曲!作曲は大瀧詠一のブレーンとしてもお馴染みの川原伸司。ビートルズ的な郷愁と新しい時代の幕開けを予感するような革新的なリフ、アイドルからの卒業を示唆するようなサエキけんぞうのリリックも素晴らしい。

第4位:芳本美代子


みっちょんは「白いバスケット・シューズ」でファンになって、その行方を見守っていた。当時の月刊誌、『明星』『平凡』には毎月プラーベートなネタを含め登場していたので人気は相当なものだったと思う。今では考えられないが、確か『明星』だったと思うが「みっちょんの実家大公開」みたいな家族総出演の記事があった。

9枚目のシングル「ヴァニティ・ナイト」はオリコン最高位5位を記録。ひとつのイメージにとらわれず、さまざまなスタイルに挑戦していった印象の強いみっちょん。88年だったか? 日本青年館ホールにおけるソロコンサートでボディコンで登場した彼女の艶姿は今も印象深く心に残っている。



第3位:八木さおり


「ミスマガジン」出身でグラビアアイドルがキャリアのスタートだった八木さおり。当時の人気グラビア誌『DELUXE マガジン ORE』の常連に。そこから映画初主演の『パンダ物語』までが彼女のアイドル期か。その後もミュージカルで舞台デビュー、劇団の旗揚げメンバーに参加と精力的に活動。自らの可能性に果敢にチャレンジする女性の強さに共感。やはり、これはデビュー当時の瞳の輝きに既に表れていたと思う。

アイドル期に取材させていただく機会があって、屋外での撮影で雨が降ってきた時、そっと傘を差し出してくれた。優しく、自然体で、気取りがなく、気配りができる女性―― という印象で、会って一気にファンになってしまったというパターン。



第2位:浅香唯


言わずと知れた “アイドル四天王” のひとり。リマインダーでも2回インタビューさせてもらったが、すごく素敵な方! 当時の人気ドラマ『スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇』麻宮サキのイメージを今も保ちながら聡明な大人の女性になったという印象。今でも現役バリバリのアイドルと言ってもいいと思う。

アイドル期の彼女は麻宮サキのイメージそのままで元気いっぱい、傷ついても傷ついても前に進んでゆくバイタリティと正統派アイドルのルックスが同居。そんな唯一無二の存在感が多くのファンの心を捉えていたと思う。



第1位:井森美幸


これも極めて個人的な青臭いティーンエイジャーの頃の話になってしまうが、井森美幸が『第9回ホリプロタレントスカウトキャラバン』で優勝した1984年、当時好きだった女の子が彼女にそっくりだったということがファンになったきっかけ。80年代、青春の日々は、いつもアイドルの存在と隣り合わせだった。今もはっきり覚えているのが、そのタレントスカウトキャラバンが放送された翌日がその彼女とのデートで、その日に、「昨日スカウトキャラバンで優勝した井森美幸って子にそっくりって学校でみんなに言われたの」なんて話をしながらドキドキが止まらなかったことを今も鮮明に覚えている。甘く切ない青春の1ページは永遠――。

今もテレビで井森美幸を見るたびにあの頃のことを思い出す。だけど、それだけではなく、年を重ねるたびにより美しくなり、バラエティタレントにシフト後もテレビから笑顔を振り撒いてくれているのはなんと貴重なことか! 特に、1995年から2001年まで放送されていた『郁恵・井森のお料理BAN!BAN!』では、生放送が故、ハプニングの連続。素顔の井森美幸を見れるようで無性に嬉しかった。


―― こうやって好きになったアイドルを俯瞰してみると、なんとショートカットが多いことか! そういうのを意識したことはなかったが、明るく元気というアイドルには不可欠のキャラクターが僕は大好きだったのかもしれない。やはり、アイドルは青春と隣り合わせだった。

80年代、本当にいい時代に青春を過ごせたと思う。

80年代アイドル総選挙 ザ・ベスト100

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2022.12.11
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カタリベ
1968年生まれ
本田隆
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