6月21日

女の子の心の応援歌!おすすめ “ガールポップ” 入門編ランキング

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谷村有美のアルバム「Hear」がリリースされた日(がんばれブロークン・ハート 収録)
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「ガールポップ」という言葉をリマインダーの読者の方はご存知でしょうか? ガールポップは80年代末から90年代半ばにかけ活動及び、デビューした女性ヴォーカリストの総称です。

アイドル・歌謡曲というジャンルよりもアーティスト寄りでサウンドは主にポップスやロックサウンド。そして、“元気” や “前向き” さがありながら等身大の “恋愛“ “失恋” そして “悩み” といった少女の視点から描いた歌詞を歌う、主にソロ女性ヴォーカリストのムーブメントのことです。

今回はガールポップをご存知ない方でも、その雰囲気が掴める私のオススメ10組のアーティストによる「ガールポップ入門編」と題してランキング形式でご紹介します。

第10位:Jasmine / 佐藤聖子(1993年)


可愛らしさを持ちハスキーで高音が心地良いシルキーヴォイスが魅力の佐藤聖子。「Jasmine」は元カレに街角で(しかも横断歩道の向かい側!)偶然再会しちゃう胸キュン定番シチュエーション! 別れる原因は、学生から社会人になって起こったすれ違い… という点も共感度は上がります。

そんな定番失恋ソングを、うしろ髪をひかれることもなくグッと堪えて、後悔よりも前進する女性像を感じさせる楽曲に仕上がったのは、まさに佐藤聖子の声の力の賜物!

第9位:チャンス / 森川美穂(1989年)


20歳を迎えた森川美穂が次のステップへ踏み出す決意表明を感じさせる、彼女自身の作詞による1曲です。

ガールポップの魅力の一つに、“一歩踏み出す勇気を描く前向きさ” があります。まさにこの曲は、自分の立ち位置に不安を感じたり、傷ついた経験を引きずったりと、誰もがもがいて悩むテーマに切り込みながら、「チャンスを逃すな」と包容力のあるヴォーカルで、今なお多くのファンの背中を押してくれる1曲です。

第8位:あなたを知っているから / 鈴木祥子(1992年)


一途な恋を歌ったこの曲は、「あなた」の全てを知ってるから私はなにも怖くないとの歌い始めで、さあ、スケールの大きなラブソングに心温まるぞと思いきや、

 本当はなにも知らないけれど
 本当はいつも寂しいけれど
 あなたの声がすぐそこにある
 心のなかのすぐそばにある

…という展開をみせるのがミソ。「え!? あれだけ自信満々に知り尽くしたやん!」とツッコミを入れたくなったのは私だけでしょうか? 美しいメロディーながら、切々と歌う鈴木祥子の “陰” が出来る部分にゾクゾクしてください。

第7位:失恋はつかれる / 川崎真理子 (1993年)


女の子が1人でバッティングセンターでずっとバットを振っている。1ゲームが終われば、また100円玉を入れて黙々とずっとバットを振る。失恋したことを自分に言い聞かせるこの曲の主人公。恋が終わったのにはいろいろ理由があるけど自分の足りなかったことを振り返る主人公。

 さよならして
 はじめてわかることがあった
 幸せを見逃さないことが 愛する力

“ちょっとだけ女の子も強いんだぞ” って宣誓してくれた川崎真理子の不思議な声に感情移入出来る、ラジオから人気が出た1曲。ちなみに親近感が増すサウンドを編曲した木下鉄丸。実は槇原敬之の別名義なんです。納得のサウンド!

第6位:早くしてよ / 久宝留理子(1994年)


「男」で女の子の赤裸々な男性への本音をぶち撒け、大ブレイクした久宝留理子。一発屋で終わらず人気が加速したのは、女の子の本心を歌詞にしていたからです。

この曲は今で言う “ツンデレ” な主人公。彼氏と会うのが嬉しいのに、わざわざ遅れて怒らせようとしたけれど、待ち合わせ場所に彼氏はまだ来てないというシチュエーション。

 早くしてよ 何してるのよ
 何様のつもりなの

… と自分も待ち合わせ時間に遅れていることを棚に上げてプンプンしてる主人公。でも最後は、

 今すぐ会いたいのに

… と恋愛経験の浅い、若さ故の感情の起伏は同世代の女子の共感を得てカラオケで歌われまくりました(私も…)。

第5位:ミーハー / 森高千里(1988年)


アルバム『ミーハー』のキャッチコピー「ロック? ポップス? どっちでもいいや」は、まさにガールポップの誕生を予見するコピーとも言えます。

見た目でお嬢様なんて思わないで! 失恋してる私を心配してくれるのはいいけど、ただのミーハーなのよね―― という強がりなのか心の声なのか、まさしく「少女」の心の胸のうちを赤裸々に描いてるなぁと驚きました。作詞家:森高千里の “本音” を最大の武器に、派手目のウチコミサウンドとミニスカートで武装しつつもキャッチコピーを地で行く快進撃を続ける原点の1曲です。

第4位:泣きたい日もある / 永井真理子(1992年)


バラードベストアルバムのリリースのために作られた楽曲で、“胸のうち” を曝け出したすっぴんの永井真理子を感じさせる1曲。

叶わぬ相手へ向けたラブソングですが、永井真理子が歌うとただのラブソングに収まりません。ショートカットで元気で明るいイメージが強い彼女。だからこそ、人生について考えたくなるようなこの曲には説得力が増します。リスナーの辛い気持ちに寄り添ってくれるのが永井真理子のガールポップパワーに違いない!

第3位:アナザーフェイス / 井上昌己(1991年)


“少女から大人の女性” の世界観を歌った井上昌己はガールポップの中心人物でした。

アラフィフ野球ボーイズには「YELL!-16番目の夏-」が一押しだと思いますが、ここはガールを優先させて「アナザーフェイス」を紹介します。“止められない感情” 少し踵を上げた恋愛を歌えるガールポップシンガーは井上昌己が群を抜いていました。

午前2時に、好きな人の元に向かうタクシーの窓に映った自分。その姿に「いけない事」をしているハッとした瞬間。こういう世界観だと、どうしてもドロドロした演歌的な楽曲を連想させがち。しかし、井上昌己の凛とした歌声が、サラリと身体の中を通り抜ける爽やかささえも感じさせるのはヴォーカリストとして抜きん出た存在だったと言えます。

第2位:笑顔で愛してる / 種ともこ(1989年)


種ともこの楽曲の世界観は “女の子の秘密の日記帳”。

この日記帳には日々思っている具体的なことから、夢見る夢子ちゃん的妄想ガール、
またはその日読んだ本の主人公に憑依したりと、まるでおもちゃ箱をひっくり返しような雰囲気満載です。中でもこの曲は、“別れ” を感じた女の子の心の叫び。

がむしゃらに「好き」だけをパワーに突き進んできたけれど、「終わり」へ向かう現実。彼女の出来る事は愛してた人をひたすら信じることと笑顔でいること。

私には、号泣しながら無理に笑顔を作った女の子の絵しか浮かんできません。しかも、こんな悲壮感漂う歌詞でもバラードではなくポップソングなのがポイント。まさに、このバランス感覚が “ガールポップの本質” なんです!

第1位:がんばれブロークン・ハート / 谷村有美(1989年)


アルバム総売り上げ210万枚!ガールポップの代表と言えば “谷村有美”。

この曲は彼女の代表曲で、私が選ぶガールポップ入門編の代表曲です。「あなた」からサヨナラを言われて号泣してる主人公。何もかもなくなる前に自分を奮い立たせる “自分応援ソング” です。

これだけ何度も「がんばれ」を繰り返されると、正直シツコク感じそうですが、彼女が歌うとすんなり受け止められるのは唯一無二のクリスタルボイスの持ち主だからではないでしょうか。

 もしも私が
 私みたいじゃなくなったら
 生きていると
 思えないよね きっと

このフレーズに、今も多くの人が元気をもらえています。私自身もこの曲に、そして谷村有美に大きな身体を支えてもらってます。


―― 以上、私のオススメ「ガールポップ入門編」ベストテンでした。

今回はガールポップの基礎を作った作詞や作曲も出来るシンガーソングライター系のソロ女性ヴォーカリスト10組を集めてみました。

皆さんの思うガールポップは誰ですか?
胸を熱くさせ、貴方の背中を押したのはどんな楽曲でしたか?

ところで、1990年前後は空前のバンドブーム。「ポップスなんてダサい。アイドルなんてダサい。」という悲しい時代でもあって…。特に、作詞や作曲が出来る女性シンガー達がブレイクするには、ハードルが高くなった時期でもありました。

そんな中、井上昌己をはじめとする女性シンガーソングライターは自身で楽曲を作りながらも、作家陣へ楽曲を依頼することにより様々な世界観を歌いました。結果、テレビのタイアップや各地のFM局のパワープレイを獲得し、多くの人の耳に届くことになりました。

そして、ガールポップは1992年にソニー・マガジンズより発行された『GiRLPOP』で名前が定着し、一つのムーブメントとして音楽ファンの中で定着しました。この季刊誌には上記のシンガーソングライターを中心にバンドのボーカルやアイドルも取り上げられ幅広い女性ヴォーカリストの総称に変化していきました。

90年代半ばにはガールポップのイベントも数多く開催され、特に井上昌己は積極的に出演していました。直接声を届けることで「聴いたことがある声」から「大好きな歌手」へファンを増やしていった彼女は、ガールポップを象徴するアーティストへと認知度を上げ、今も多くのリスナーに愛されています。

そして、80年代の音楽ファンの方にも自信をもって聴いてもらいたい今回のサブスク解禁。90年代の音楽もそんなに悪くないでしょ?

特集 ガールポップの歌姫・井上昌己

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2021.12.13
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カタリベ
1975年生まれ
林ともひと@muzikrecord
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