「この夏、全米が泣いた」とか、「あれから5年、全米を震撼させた○○が帰ってくる」とか、今ではこの “全米” という言葉が「東京ドーム何個分」程度の枕詞であることは皆が知っている。
しかし、まだウブであった小学生のころ、近所の駄菓子屋に「アメリカン・ヨーヨー全米チャンピオン来日(※)」の貼り紙があった時には、「まじかよ!みんなに知らせなきゃ」と言うことになり、翌日は学校中で大変な盛り上がりを見せた。
当時、子ども好きなおばあちゃんが奥に座った、間口四畳半くらいの田舎町の駄菓子屋に “全米チャンピオン” が来ることに何の疑問も抱いていなかった。これは小生が小学校三年生、75年の話なのだが、78年に「バンバン・ボール全米チャンピオン(※)」が駄菓子屋にやってきた時にも、何の疑問も抱かず盛り上がったものだった。
…もう六年生だったのに。ただ言い訳をさせてもらうと、小生だけが盛り上がっていた訳でなく、日本中の小学生が盛り上がっていたのだ。
そして、忘れてはならない小学生時代の盛り上がりといえば、給食の時間にたまに放送された「およげ!たいやきくん」である。
「こちら放送委員会です。給食は残さず食べましょう。それでは今日の音楽です」
放送委員の合図に続き、この曲が教室のスピーカーから流れると、なぜか嬉しくなり、子ども達の盛り上がりはMAXを迎える。今考えると、穴を掘ってでも入りたいぐらい恥ずかしい事だが、何故かあの当時は異常にテンションが上がり、ドーパミンもバンバン出ていたと思う。
ネット情報によれば同曲は今でもシングル売上枚数1位であり、現在までに500万枚を突破しているとのこと。まさに「全日本が盛り上がった」一曲であった。
※アメリカン・ヨーヨー
コカコーラの東アジア制圧の為に考案された玩具。案の定、全国の子どもが飛びついた。
※バンバン・ボール
アメリカン・ヨーヨーで味をしめたコカコーラが、ファンタを極東の国に広めるために考案された玩具。やっぱり全国の子どもが飛びついた。
2016.04.11
YouTube / オヤベ富山
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