僕が稲垣潤一を聴き始めたのは1985年頃からだと思う。稲垣潤一のデビューは1982年だから少し後から、ということになる。以来、彼との付き合いは長く、今も蜜月は続いている。
1985年は自分の車を手に入れた年で、音楽を聴く場所が自分の部屋から車の中に変わった時だ。それに合わせて良く聴く曲(アーティスト)も随分変わった。それまでハードロックやポップスなど洋楽ばっかり聴いていたんだけど、車の中では友達と一緒だったり、お気に入りの女の子と一緒だったりと、良く聴く曲が邦楽中心に変わっていくことになる。好きな日本の男性ソロアーティスト(ヴォーカル)を3人あげよ!と言われれば、僕だったら浜田省吾、佐野元春、稲垣潤一の3人と答えるかな。
稲垣潤一を僕に勧めてくれたのは、大学の同級生で仲の良かったK3だ。K3は一浪してたので歳は1こ上、西荻に住んでたサーファーだ。煙草の吸い方とか、何かとカッコ良くて、田舎者だった僕はこっそり彼を真似したりしてた。当時まったく認めていなかった松任谷由実も彼に勧められ、聞かず嫌いから卒業することになる。稲垣潤一はK3から進められる前からもちろん知っていた。デビュー曲の「雨のリグレット」はヒットしたし、その後の「ドラマティック・レイン」「エスケイプ」「夏のクラクション」「ロングバージョン」「オーシャン・ブルー」など出す曲出す曲ヒットを連発してた訳だから。
稲垣潤一に嵌ったのはK3に勧められた「246:3AM(にーよんろくスリーエーエム)」を聴いてからだ。この曲は1982年7月21日に発売された稲垣潤一の2枚目のシングルで、デビュー曲の「雨のリグレット」と3枚目の「ドラマティック・レイン」に挟まれて知らない人も結構多いのではないかと思う。エンベッドした動画で是非聴いてみてください(おまけで中森明菜とのデュエットのドラマチック・レインが付いてます)。事実僕も、貸レコード屋で借りて来て針を落とすまで、TVやラジオなどのメディアでは聴いたことはなかった。
僕は元々稲垣潤一の男性にしては高い声に少し違和感を持っていたんだけど、この曲には彼の声が見事に合っていて、彼の声の世界観にズッポリ嵌ってしまった。稲垣潤一の曲で好きな曲はたくさんあるけれど、この隠れた名曲「246:3AM」が僕は今でも一番好きだ。でもこの曲含め、稲垣潤一って自身が作詞・作曲している訳ではないんだよね。自作曲もあるけど、シングルタイトル曲は他の作詞・作曲家提供による楽曲がほとんど。ということは、いわゆるシンガーソングライターではない訳で、そう歌謡曲の歌手に近い存在ってことだけど、なんでだろう??
このアイドル歌手のような歌い手である稲垣潤一ってどうして出来上がったんだろうか、、、どなたか知っている方がいたら教えてください。
246:3AM / 稲垣潤一
作詞:湯川れい子
作曲:松尾一彦
編曲:井上鑑
発売日:1982年7月21日
2016.03.21
YouTube / kozoku
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