スーツの似合うミュージシャン、ロバート・パーマーに続いて紹介したいのはブライアン・フェリーです。リアルタイムでロキシー・ミュージックを聴いたのはロキシーとしては最後のアルバム『アヴァロン』。シングル「夜に抱かれて」がヒットしてましたので自然に耳に入ってきました。見た目も音も実に落ち着いた「大人の音楽」の印象。
当時中学生だった自分にとってはもちろん身近に感じられることはなかったのですが、「シブイ」ということがちょっとずつ「イカす(カッコイイ)」ということとイコールになり始めた頃でもあったので大いに興味をそそられました。その後「アヴァロン」と2年後のブライアンのソロ・アルバム『ボーイズ・アンド・ガールズ』で完全にファンになってました。
憎いほどスーツはビシッときまってるし、ビデオではいつも美人のオネエちゃんをはべらせてるんだけど、あの独特なナヨナヨ声とクネクネダンスのアクションは賛否分かれるところでしょう。特にあの独特な歌い方はハマると中毒性高いですね。
ですので、さまざまなカヴァー曲をやっていても全部自分色にしてしまう。ディラン・フリークでもある彼は数多くのボブ・ディランのカヴァーを残しており(丸ごとディラン・カヴァーのアルバムもあります)、全て素晴らしいのですが特に1曲おススメするなら、ロキシー・ミュージック名義でリリースしたジョン・レノンへの追悼盤「ジェラス・ガイ」。原曲とはまた違った独特のフェリー節による哀愁のダンディズムを完成させてます。
2010年、フジロックにてようやくロキシー・ミュージックを生で見ることができましたが、25年以上も前に受けた印象そのまんま。シブカッコイイ世界を見事に構築してました。「夜に抱かれて」「ラヴ・イズ・ザ・ドラッグ」などの名曲オンパレードに交じり「ジェラス・ガイ」もしっとり歌ってくれました。その後も全くブレないソロ・アルバムをリリースし続けるブライアン・フェリーに拍手です。
2016.10.10
YouTube / emimusic
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