1980年12月31日、紅白歌合戦を見ていた僕は、一瞬で「石野真子」に恋をしてしまった。曲は「ハートで勝負」、石野真子の通算9枚目のシングルだ。清純派のイメージが強かった彼女が青いレオタード姿で登場する。
この時、中学3年生だった僕は、このレオタード姿にドキッとし、曲が終わったときには100%恋に落ちていた。ここで言う「恋」とはまさに恋で、同じクラスの女の子を好きになるのと同じ感覚。
アイドルのファンになった、というよりもっと高い段階の気持ちで、それは「片思い」に等しかった。こんな気持ちになったアイドルは僕の人生において石野真子と河合その子の二人だけだ。
月刊明星や月刊平凡を読み漁り、写真や記事はスクラップし、彼女の出るTVやラジオは必ずチェックする、部屋にはポスターを貼りまくるという、楽しい片思い生活が始まった訳だけど、わずか半年で僕のアイドルへの初恋いは突然終わり告げることとなる。
彼女が長渕剛との結婚を発表したのが1981年の6月。8月末での芸能界引退も同時に発表される。まだ気持ちも伝えてないのに一方的にフラれた感じ、ショックだった。
高校1年生のガキだった僕にさえ、長渕剛と彼女が合う訳ないのはわかっていたし、絶対やめた方がいいと彼女に言いたかったけど、言える訳もなく、どうすることも出来なかったという、僕のアイドルへの切ない初恋の話です。
1982年1月22日の挙式当日、僕は学校をずる休みしてワイドショーで放送されたTV画面の彼女を、親父からもらって大切にしていた二眼レフカメラで撮影した。ビデオデッキも無かった時代だったからだけど、今思うとバカだねぇ~。でも彼女には幸せになって欲しかったなぁ〜
石野真子がデビューした時のキャッチフレーズは「100万ドルの微笑」。結婚して引退するまでに発売したシングルは16曲。「ハートで勝負」は1980年4月5日の発売でオリコン週間ランキングでは自己最高の15位になった曲です。
エンベッドした YouTube は僕が恋に落ちたNHK紅白歌合戦の時の映像そのものです。でも、記憶って曖昧ですよね~。この映像を見ると、肩に白いフワフワが付いてるけど、僕の記憶だと余計なものなんかついてないもっとソリッドなレオタードで、そうアニメのキャッツアイのような感じだと思ってたんだけど… まあ、可愛いからいいか。
ハートで勝負 / 石野真子
作詞:松本礼児
作曲・編曲:馬飼野康二
発売日:1980年(昭和55年)4月5日
2016.03.10
YouTube / nobutaka kinngorou
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