弊社のアートディレクターと、何の話だったか覚えていないのだけれど、話をしていたら「日本はアイドルとAV女優が多すぎる」と彼が言いまして、確かにそうだなと思いました。少なくとも僕の思春期には、今みたいにアイドルもAV女優もたくさんはいなかったと思います。そんな話をタワーレコードの先輩に話したら「昔は村ごとにマドンナやセックスシンボルがいたんだよ」と言われました。なるほど、現代社会において、過疎化と同じくアイドルもセックスシンボルも大都市に集中して「増えたように見える」ってことなんですかね。
アイドルの大人数化は、やはりおニャン子以降なんでしょうか? その頃は、オールナイトフジもあって、素人の延長線上の若い子(と入っても当時の僕より年上)がテレビの中でキャッキャしていました。AVが登場したのもどうもその頃で、レンタルビデオと黒木香の登場で火がついたそうです。
アイドルとAVに因果関係があるかの否かは置いておいて、80年代、思春期男子のテレビはお姉さんたちに占拠されたわけで、そんな彼らが40代になり社会でそれなりのポジションについた頃から、AV女優さんたちが「セクシー女優」となり地上波に出たり、歌手デビューしたり、その逆もあったりなんてことが増えてきたような気がします。
僕がタワーレコードを退社する頃はそんな時期で、社長がアイドル好きだったこともあり、けっこうアイドルさんと仕事をする機会もあり(残念ながらセクシー女優さんとの仕事はなかった)、現場はロックとは別物の熱気に満ちていました。
僕は握手券でCDを何枚も売るとかどうにも馴染めなかったんですが、モラルだとかBPOだとか、リスクばかり恐れる草食系なんてノンリスクな生き方が推奨される時代において、このアイドルとAV女優のムーブメントに「え!?これはいいんだ」と思いつつ、それくらいのご都合主義でもいいんだなと思ったりもします。けっして少なくはない誰かの期待に応えてるわけだものね。
2016.06.02
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