私は今悩んでいる。高校三年生の息子の制服の白シャツを新調するかどうかだ。卒業まで後もう少し。夏は半袖になる上に、卒業と同時に全く無用になる。でも、現役の4枚もなんとなくくたびれ始めている。うーん。。。だが、きりっとした白いシャツはなによりもの眼福ではありませんか。白い制服シャツは永遠の男の武器だろう。
高校時代、登校中、電車の乗り換えである商店街を通り抜ければならなかった。乗り換えなのでだらだらしている訳もいかない。前を向いて歩く、歩く。そんな中、友達が前に歩く憧れの男子をみつける。ちょっと友達の目が輝く。その瞬間、かやの外の私も友達の青い春に「いいな」と感じた。
大して面識もない彼だけれど、とても印象的だったのが、白シャツにきちんとアイロンがしてあったこと。背中の中心のタックが上から下までぴしーーーーっと折り目がついていた。本当に上から下までズボンにインするところまでね。今でも覚えているくらいの眩しさを超えた何か。その時はわからなかったけど、今となると、彼の折り目正しさ、というより彼のお母さんの<生真面目さ>とか<意地>を感じるのだが。
あれから30年(笑)、今では私も男子高校生の母だが、白シャツ=眼福と言いながら息子のシャツのアイロンがけはジャケットを脱いだ期間のみの省エネ派だ。でも、卒業まであと1年をきったこの時期、はたと思いなおす。友達の憧れだった男子と共に今ではモッドファーザーと呼ばれるポール・ウェラーの白シャツ+ジャケット+ネクタイを思い出したからだ。
ちょっと身近で白シャツ男子を楽しんでもいいんじゃないか? 息子だけどさ… メガネだけどさ… どんなズボンにもハイソックスはくし、オシャレ感ゼロだけどさ… ポール・ウェラーを引き合いに出すなんてホントに失礼だけどさ(笑)、息子よ、無理とわかっているが、私の妄想を凌駕してくれやしまいか。ということで、ねじくれた(ふざけた)ヨコシマな気持ちからせっせと白シャツにアイロンをかける私だ。新しいシャツも… 一枚くらい買い足そうか。
ザ・スタイル・カウンシルのポール・ウェラーもいいけど ”白シャツ” ってことでザ・ジャムで。実は私はザ・ジャムはラストシングル、「ビート・サレンダー」がリリースされてやっとその魅力に気づいた。名曲「イートン・ライフルズ」も耳に届いていたけれど、その頃はまだまだ小学4年生でこわいお兄さんたち、と思っていた。惜しいことをしたが(笑)仕方あるまい。今回は映画「リトル・ダンサー」にも使われた「タウン・コールド・マリス」を。
2016.07.06
YouTube / TheJamVEVO
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