1月25日

昭和ポップスから選ぶ《春うた》ベストテン!卒業ソングなら沢田聖子がベスト!

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昭和ポップスから選ぶ春うたベストテン


入学、卒業、入社、転勤、退職… 春という季節は人生の節目になる季節である。そんな季節に歌われる曲はワクワクするものもあれば、寂しさから不安になるようなものもあったりして、他の季節の楽曲と比べてもバリエーションに富んでいる。

今回「昭和ポップスから選ぶ春うたベストテン」というお題目をいただいたので、私が当時春によく聴いていた作品から、今改めて聴きたくなった楽曲を10曲選んでみた。セールスや当時の話題性ではなく、個人的な好みで選んだので、ランキングは個人的に好きな順になっていることをご了解いただきたい。

第10位:スプリング・サンバ / 大場久美子


1979年3月5日リリース。
大場久美子の代表曲といえばこれだろう。細かい譜割りのメロディを独特のリズム感で歌うクーミンがチャーミングな1曲。テレビの歌番組で楽しそうに歌っている姿は本当にかわいかった。この世界観は絶対に彼女にしか出せないもので、パーフェクトなリズムで歌われても違う気がする(褒めてます)。そのくらい唯一無二の作品に仕上がっている。しかしこの曲といい、「エトセトラ」や「ディスコ・ドリーム」といい、彼女の作品にメロディが難しい曲が多いのは何故なのかーー。

第9位:春ラ!ラ!ラ! / 石野真子


1980年1月1日リリース。
『ザ・ベストテン』にもランクインした石野真子最大のヒット曲。「春という字は三人の日と書きます」というフレーズが、当たり前のようでとても新鮮。当時クラスメイトと「あなたと私と前にちょっと愛した彼と三人揃って一体ナニをするのか?」などとくだらない想像をしていたおバカな中学生の頃を思い出す(笑)。しかし「(前の彼と)あなたも話が合うでしょう」と明るく歌われてもなんだかなぁ… とモヤモヤしながらも、春になると聴きたくなってしまう。



第8位:メイクアップ・ミー / 井上望


1980年3月21日リリース。
大阪・難波の商業施設「なんばCITY」全館開業時のイメージソング。私と同世代の関西人なら記憶にある方も多いのではないだろうか。「私を変えて あなた向きに」という歌詞が新しい施設のお披露目に合っていたと思う。英語の文法的には「Make up me」ではなく「Make me up」なんだろうけど、細かいことは気にしない(笑)。関西では結構テレビCMで流れていたが、残念ながらヒットには至らなかった。

第7位:春色のエアメール / 松本典子


1985年3月21日リリース。
EPO作詞・作曲によるデビュー曲は、春らしい軽やかなアレンジを施したポップな作品。ポケットベルも携帯電話もインターネットもない頃、遠距離恋愛の彼氏から送られてきた手紙で、近いうちに会えることを知った嬉しさを初々しく表現している「エアメール」ということは彼氏は海外にいるのだろうか? と、今さらながらの素朴な疑問。メロディはセルフカヴァーしても違和感はないと思えるほどEPOカラー。



第6位:じゃあね / おニャン子クラブ


1986年2月21日リリース。
会員番号5番・中島美春がおニャン子クラブを卒業する際に送り出す曲としてリリースされた。ずっと一緒に過ごしてきた仲間と別れるとき、「寂しいけど前をむいて進んでいこう」という、去る側と残される側、どちらの気持ちにもフィットする歌詞は結構なオッサンになった今でもグッとくる。いや、むしろガンガンテレビでこの曲聴いていたあの頃より今の方が沁みる。会社の異動や引越のたび、いつもこの曲が頭の中でぐるぐる回っていた。

第5位:マイ ピュア レディ / 尾崎亜美


1977年2月5日リリース。
「春の予感〜I've been mellow〜」と迷ったがこちらをチョイス。おしゃれなコード進行、松任谷正隆の上品なアレンジ、まさに穏やかに時間が流れる春の日を連想させる作品。「ダイヤルしようかな ポケットにラッキーコイン」という歌詞の、電話しようとしてきっかけが見つかったときの嬉しさなんて。携帯電話しか知らない世代には通じないのかなぁ。この曲は資生堂のCMに使われていたが、当時は尾崎亜美の知名度が高くなかったからか、CMに出演していた小林麻美が歌っていると勘違いしている人が多かったらしい。



第4位:くちびるヌード / 高見知佳


1984年2月1日リリース。
資生堂の春のキャンペーンソングとして起用されヒットした。オリエンタルな雰囲気の旋律が印象的。「この曲がヒットしたことで歌唱印税があることを初めて知りました」と、テレビで笑いながら話していたのを覚えている。「くちびるヌード」というタイトルといい、「Voulez vous cou 謝謝 avex moi ce soir(今夜、ワタシとどう?)」という歌詞といい、艶めかしい雰囲気を漂わせているが、ソフトに表現されているのはこの方のキャラクターのおかげだろうか。ちなみに作詞・作曲したEPOも「くちびるヌード・咲かせます」というタイトルでセルフカヴァーしている。



第3位:夢見るSeason / 伊藤つかさ


1982年2月21日リリース。
「少女人形」「夕暮れ物語」とマイナー調の作品が続いたあと、サードシングルでやっとアイドルらしい明るいポップな曲が出てきて嬉しかった。春になって素敵な彼がやって来ないかなぁ… そんなワクワク感を、かよわいファルセットで歌い切るつかさが、当時の中高生男子には愛おしく感じられたのではないだろうか。アルバム『さよなら、こんにちは』ではアレンジの違う別バージョンが聴けるが、断然シングルバージョンのほうがいい。

第2位:チェリーブラッサム / 松田聖子


1981年1月21日リリース。
ベタなチョイスと言われるかもしれないが、この名曲を外すわけにはいかない。「桜」も「春」も歌詞には全く出てこないのに、こんなタイトルをつけるとは秀逸過ぎる。イントロの駆け抜けるようなストリングスと軽快なピアノのバッキングが、前を向いてまっすぐに進んで行こうとする気持ちに実にぴったりハマる。転勤などで新しい世界へ飛び込む時、私は必ずこの曲を聴いてから出かけることで自分自身に勢いをつけている。



第1位:卒業 / 沢田聖子


1982年1月25日リリース。
「卒業」というタイトルの曲は数々あれど、私の中でのベストはこの曲。沢田聖子最大のヒット曲でもある。加藤和彦作曲による、ロシア民謡を思わせるフォークダンス調のノスタルジックなメロディに載せて歌われるのは、卒業による別れを前にして戸惑う少女の気持ち。不安定な音階で構成されているイントロは、そんな切ない心情を表しているような気がする。好きだった人の真似をして「ノートに赤鉛筆で書き込むくせがついた」というフレーズがいい。


―― 以上、私の独断による「昭和ポップスから選ぶ春うたベストテン」である。みなさんは春うたと聞いてどんな曲をチョイスするだろう?これを読みながらみなさんなりの春うたセレクションを考えてみてはいかがだろうか。

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2023.03.19
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カタリベ
1966年生まれ
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