先にプリンスと “エロ” のイメージについて書いたけれど、それを語るうえで欠かせないのが、彼とコラボレーションした女性アーティストたち。プリンスはクリエイティブ面における女性関係が派手な人だったが、80年代はとりわけインパクトがあった。
始まりは『1999』のリリースと同じ1982年にデビューした3人組ヴァニティ6。プリンスがほぼすべての曲を作り、ほぼすべての楽器をプレイしてサポートした。ランジェリー姿で歌い踊る彼女たちの『ナスティ・ガール』のPVは、当時の高校生には目の毒で、後に知ったが歌詞も “早くきて~” 的な扇情的な内容。
このトリオは後にセンターのヴァニティ(奇しくもプリンスが亡くなる2か月前に夭逝)が脱退。映画『パープル・レイン』でヒロインを務めたアポロニア・コテロが後釜に収まり、アポロニア6と改名して10代の煩悩をさらにつのらせてくれた。
アポロニア6が注目された1984年には、シーラ・E.もプリンスのバックアップを得てデビュー。彼女もセクシーだったが、むしろヒット曲『グラマラス・ライフ』のPVでシンバルを蹴り上げる姿の方がかっこよ過ぎて印象に残っている。
同年でむしろムラムラを感じたのはシーナ・イーストンだ。プリンスの変名提供曲『シュガー・ウォールズ』は露骨なセクシャル・ソング。女性に “私のお砂糖のような壁の中にいらっしゃい” と歌わせるなんてほぼセクハラだが、この後、彼女がしばしプリンスとコラボしたことを思うと、成果を上げたということなのだろう。
他に『1999』のバックシンガーだったジル・ジョーンズ(今年、新譜をリリース!)や、ザ・レヴォリューションの核を成したウェンディ&リサ、シングルで切ない声を聴かせた女優キム・ベイシンガー等、80年代のプリンスの女性コラボレーターは実に華やか。“実は男女の関係だったんじゃね?” なんてゲスな詮索は置いておいて、ここら辺のプリンスの仕事は再評価されて欲しい。
2016.05.11
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