1994年 10月28日

バブルの残り香? 平成を彩った【90年代のクリスマスソング】ランキング10

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マライア・キャリーのアルバム「メリー・クリスマス」がリリースされた日(恋人たちのクリスマス 収録)
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バブルの香りが漂っていた1990年代リリースクリスマスソングランキング


ユーミンが「恋人はサンタクロース」を発表して以来、この国ではクリスマスを恋人と過ごすという慣習が定着して久しい。時代を経るにつれ徐々にそうした “呪縛” は弱まりつつあるようにも思うが、それでもクリスマスが多くの若者にとって特別な日であることに変わりはないだろう。今回はまだバブルの残り香が漂っていた「1990年代のリリース曲」という縛りの中で、特筆すべき10曲を選んでみたのでお楽しみいただきたい。

第10位:サイレント・イヴ / 辛島美登里


バブル絶頂期にあたる1990年のクリスマスを彩ったヒット曲だが、その内容はハッピーとは程遠く、とても切ない。なんたって「♪飾った花もカードもみんなMerry Christmas for me」である。同名ドラマの主題歌としてロングセラーを記録。仙道敦子、吉田栄作が主演を務めるドラマは恋愛至上主義が跋扈していた時代のクリスマス模様を垣間見ることができる。当時は、とにかくクリスマスを恋人と過ごすことに対する執念が凄まじかった時代。今でいう「クリぼっち」が万死に値するくらいの扱いで描かれているのが印象深い。

第9位:雪に願いを / 槇原敬之


恋愛ソングの名手・マッキーの冬ソングといえば「冬がはじまるよ」「北風〜君にとどきますように〜」が思い浮かぶが、クリスマスに特化すると「涙のクリスマス」「雪に願いを」「Red Nose Reindeer」の三択になる。どれも名曲だが、個人的な好みで「雪に願いを」をセレクトした。「涙のクリスマス」が失恋を描いたバラードだったのに対し、こちらは幸せ度100%のアップテンポだ。

面白いのは歌詞で、少なくとも主人公は「一人ぼっち」と認めているが、「♪今君が元気でいるのなら それでうれしいよ」「♪みんなに素敵な 笑顔つもりますように」と、どこか超然した雰囲気さえ漂う。特定の誰かではなく、周りの人達全員の幸せを願うクリスマスソングというのはこの年代に意外と珍しいパターンである。

第8位:DEAR…again(Ver.2.05) / 広瀬香美


この手の企画で “冬の女王” を外さないわけにはいかないが、テーマをクリスマスに絞れば、やはり「DEAR…again」を推したいところだ。1993年リリースのアルバム『SUCCESS STORY』の中の一曲「Dear」の歌詞、アレンジを大幅に刷新し、シングルリリースしたものが「Dear…again」である。1996年冬のアルペンCMソングにもなったヒット曲だが、ここでは敢えてバージョン違いの「Ver.2.05」を選ばせてもらった。シングル版よりも歌唱がマイルドになっており、ミリオンセラーを記録したベストアルバムにもこちらが収録されている。

第7位:遠い街のどこかで… / 中山美穂


フジテレビの月9ドラマ『逢いたい時にあなたはいない…』主題歌。札幌に転勤した彼氏(大鶴義丹)と、東京で彼を想い続ける彼女(中山美穂)の切ない遠距離恋愛を描いた傑作である。二人を繋ぐ連絡手段が寮備え付けの公衆電話というのがポイント。胸高鳴らせて受話器を握ったのに、留守電に繋がってガッカリしたり…。LINEでいつでもどこでも繋がれる現代とはワケが違うのだ。

ケータイ普及以前の恋愛の様子が分かるという点で、今となっては貴重な歴史的資料と言えるかもしれない。ミポリンは前年の冬にも『すてきな片想い』で主演。主題歌「愛してるって言わない」も彼女の楽曲だ。2年連続でクリスマスシーズンの月9を彩った。まさしくトレンディドラマの女王だったのだ。



第6位:雪のクリスマス / DREAMS COME TRUE


吉田美和の登場は衝撃的だった。それまでも「歌姫」と称される本格派ボーカリストは大勢いたが、吉田の歌唱力は声質のパワフルさ、そして洋楽的なフェイクを取り入れた技術面でも際立っており、それはまさに本格的な「J-POP時代」の幕開けを予感させるものだった。

「雪のクリスマス」はドリカムが1990年にリリースした8枚目のシングルだ。意外にも最高位は5位と控えめだが、4年後に「WINTER SONG」の題名で再リリースした全英語詩の別バージョンはミリオンを記録しており、一般的にはこちらの方が広く知られている。実は首都圏では「雪のクリスマス」は過去50年間で一度も実現していないが、北海道出身の吉田にとって、雪降るクリスマスの情景を詩に描くことは難しくなかっただろう。



第5位:恋人たちのクリスマス / マライア・キャリー


洋楽からチョイスするなら、これ一択。というか本来なら1位じゃないとおかしいくらいのド本命なのだけれども、それだとあまりにも芸が無いので5位に置かせて頂きました。ドラマ『29才のクリスマス』主題歌だったこともあり、日本でだけ特に人気が高いのかと思っていたのだが、クリスマスシーズンになると世界中でサブスク上位にランクインするのを見ると、どうやら地球上で最もポピュラーなクリスマスソングのようだ。ならば尚更5位はおかしいだろ! という話だが、あくまでこれは「個人的なランキング」ということでご容赦いただきたい。

第4位:I Wish / L'Arc〜en〜Ciel


ラルク初のミリオンセラーアルバム『True』の中でも異彩を放つ一曲。何しろ多幸感に満ちあふれており、終盤には子供のコーラス隊まで登場する。尖ったイメージを大切にしがちな当時のロックバンドの常識からすればかなり思い切ったことをやっているが、こうした振り幅の大きさこそがこのバンドの強みだ。

シングル曲ではないため一般的な知名度は高くないが、多感な思春期に髪の芯から爪の先までハマりまくったバンドの曲ということで、個人的な思い入れの強さで上位に選ばせてもらった。ちなみにラルクは2007年にも「Hurry Xmas」というクリスマスソングを発表している。

第3位:Burnin' X'mas / T.M.Revolution


全盛を誇っていたT.M.Rが満を持して繰り出したクリスマスソング。当時のT.M.Rといえばシングルをリリースするたびに奇抜な衣装や世界観が話題となったが、この「Burnin' X'mas」でも薔薇の王子様(?)をイメージしたゴージャスなコスチュームが強烈な印象を残した。

恋人とのロマンチックな一夜を描いた曲かと思いきや、「♪夜更けに僕んち上がり カレがヒドいと愚痴ってる」女の子に対して、クリスマスのムードを借りてどうにかヤりてぇなあと企む、そんな不純異性交友の歌である。「♪サイレンナイ ホーリーナイ なんでもいい 君を抱きたい」の一節は、罰当たりながらもイブの夜の男の心情を的確に表した名フレーズだと個人的には思う。



第2位:クリスマス / JUDY AND MARY


ジュディマリはズルい。歌詞だけ読めばアイドルソングかと見紛うようなめちゃくちゃ正統派のクリスマス恋愛ソングだというのに、YUKIのボーカルとバンドの演奏が乗っかるだけで立派なバンドサウンドになってしまうのだから。あの頃、世間には数えきれないほどの若手バンドがいたが、これだけ直球のクリスマスソングが作れるのはジュディマリだけだったと断言できる。

“格好よさ” と “可愛い” を高いレベルで両立し、なおかつ年を追うごとに進化していった伝説のバンド。ファンの待望の声とは裏腹に、絶対に再結成しなさそうなところも最高にクールだ。「クリスマス」は極めてシンプルな構成ながら、その唯一無二の魅力が詰まった名曲だと思う。



第1位:クリスマスキャロルの頃には / 稲垣潤一


上位10曲は割と簡単にリストアップできた今回の企画で、一番悩んだのが「1位にどの曲を選ぶか?」だったのだが、色々考えた挙句、辿り着いた結論はやっぱりこの曲。理由は明快で、たぶん1990年代にテレビや街中で一番耳にしたクリスマスソングだから。そして今なおこの手の企画では必ずと言っていいほどランクインする、おそらく最も有名な邦楽クリスマスソングではなかろうか。

トレンディドラマ全盛の1992年ということで、唐沢寿明、福山雅治が共演した恋愛ドラマ『ホームワーク』主題歌でもあった。「♪君と僕の答えもきっと出ているだろう」の一節は、12月25日放送の最終回を見据えたもので、その最終回のサブタイトルも「Xマスに出た答え」となっている。仕掛けの巧さがいかにも秋元康らしい。




―― 今回選曲した10曲でプレイリストを作ってみたのだが、山下達郎(「クリスマスイヴ」は1983年発表)も桑田佳祐(「白い恋人達」は2001年発表)も登場しないクリスマスソング集はなかなか新鮮で面白かった。ドラマ主題歌が多いのも1990年代ならではの特徴と言えるだろう。

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2022.12.11
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