1981年11月にリリースされたユーミンこと松任谷由実12枚目のオリジナルアルバム「昨晩お会いしましょう」。なんだこのへんてこりんなアルバムタイトルは!? とすでにミステリー色満載。そして、ジャケットも何ともミステリアス。。。
ユーミンは、いとこの(きれいな)お姉さん!が聴いていて、かなり影響を受けました。当時(1976年)「YUMING BRAND(ユーミン・ブランド)」という初のベストアルバムがリリースされ、ジャケットに付属された3Dメガネをかけて大騒ぎしていたのを鮮明に覚えています。当時のユーミンの名前は、皆さんご存じ、荒井由実。
そして、今回ご紹介したいのは「昨晩お会いしましょう」の中に収録された「夕闇をひとり」。ユーミンといえば、“乙女ごころ” をガッツリ掴む歌詞で日本の女子たちに絶大なる支持を獲得し、今では世の大和なでしこたちにとって “レジェンド中のレジェンド” であると言っても過言ではありません。そんなユーミンの35年前の歌、当時も絶大な人気を博していました。
でも、ちょっと待てよ? 「夕闇をひとり」ってユーミンにしては、なんてネガティブなタイトルなんだ!? 「やさしさに包まれたなら」や「恋人はサンタクロース」を作った人と同一人物とは思えない。しかも、アルバムタイトルは「昨晩お会いしましょう」と少々ひねくれチックだし。どうしたんだ!ユーミン!! …と久しぶりに「夕闇をひとり」をじっくり聴いてみました。
なんということでしょう!(劇的ビフォーアフター風)、カンペキに中島みゆきバリの失恋系の歌! しかもかなり未練たらたらな感じ!! 歌詞の内容を私の故郷である北九州弁でかなりザックリと説明すると、『別れたカレシの噂が聞けるトコやったら、どこでも訪ねて行くばい!カノジョが居たら居たで、会いに行って作り笑いでもしちゃるけ。でもやっぱ、うちアンタのこと好きやけ、もう一回うちに振り向いてっちゃ! うち、時々泣きながら夕闇を一人で歩きよるばい…』という具合です。
…これじゃまるで、ストーカーじゃん!(~_~;) 爽やかな恋人である “背の高いサンタクロース” はどこに行ったんだ!
そして少し冷静になって考えてみた。ゆーても35年前の歌、当時はストーカーなんて言葉もあまり耳にしなかったし、なんとも “切ない乙女ごころ” を謳った歌じゃないか! そうだ! 時代が違うんだ!! ということで、2010年代に生きる皆さん! 暑い夏、ちょっと視点を現代に移して、真夏の夜にこの歌を聴いてみてください。「夕闇をひとり」、ミステリアスで涼しい気分になるために。そして何よりも、この暑い真夏の夜を乗り切るために! 超おススメです!
2016.07.19
Rutube / Sonate64
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