8月25日

今、哀しみのスパイを聴きながら謎めいた女神・小林麻美について語ろう

32
3
 
 この日何の日? 
小林麻美のシングル「哀しみのスパイ」がリリースされた日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1984年のコラム 
ジャンボ鶴田と藤波辰巳はどちらが強いのか?「1・2の三四郎」でも大激論!

クラッシュギャルズの音楽を考察!80年代女子プロレスといえば長与千種とライオネス飛鳥

チェッカーズ哀愁三部作のひとつ「星屑のステージ」初々しくも切ない青春の終止符

初めてのディスコは「渋谷ラ・スカラ」チークタイムはワム!のバラード♪

ソニー3大色物バンド? もはや爆風スランプというジャンルとも言える強烈な個性!

80年代ディスコの定番、チークタイムは「ケアレス・ウィスパー」

もっとみる≫



photo:わかば日記NEO  

2016年7月20日、小林麻美さんがファッション誌「ku:nel」9月号の表紙を飾り芸能界復帰を果たした。80年代に青春を過ごした世代にとって、小林麻美という女性はやはり特別な存在である。

「哀しみのスパイ」のプロモーションビデオでは、女スパイを演じているが、このときの儚げでミステリアスな印象のまま、突然の引退。あの当時「理想の女性は?」と聞かれ小林麻美と答えていた男たちの喪失感は、先だっての福山ロスで女性たちが受けた喪失感とまったく変わらない一大事であった。

そして今回の復帰。一言、彼女はすっかり変わっていた。これが自分自身の感想である。世間は変わらぬ姿で現れたと書き立てる。それはある意味では間違っていないが、まったく見当違いであったりする。

ひとつ。変わらなかったのはスレンダーなボディラインと美貌。ふたつ。女神のオーラ。世の中の美しい洋服たちがこぞって「麻美、私を美しく着てみせて!」と押し掛けてきそうな洗練された雰囲気。たしかに何も変わっていない。奇跡のミューズである。

しかし、変わったこともある。それは、彼女自身が意思を強く発信し始めこと。これから残りの時間を自分が好きなこと、ファッションに関わって生きていこうという意思表示。

「やっぱり洋服が好き」

ファッションに対する情熱を語りイヴ・サンローランをまとった姿は、僕たちが知っていたちょっと影のあるミステリアスな女性ではなく、人生を謳歌して明るくやさしく微笑む女性であった。25年ぶりに現れた女神は新たなステージへ。誌面の写真を通しても尚、メディアというフィルターを越えて内面から自然に溢れだす熟成した美しさと強い想いをみせてくれた。そして、気が付かされる… 結局、僕たちは彼女のことを何ひとつ知らずにいたということを。

私を知らないと云って あなたを知らないと云うわ
つめたくそらした瞳が 哀しければいい

女スパイの哀しい恋の歌を聴きながら、今、そんな想いに浸っている。


哀しみのスパイ / 小林麻美
作詞:松任谷由実
作曲:玉置浩二
編曲:武部聡志
発売日:1984年(昭和59年)8月25日

2016.08.22
32
  YouTube / Gusta Desu
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。


おすすめのボイス≫
1966年生まれ
鎌倉屋 武士
Miccoさん、バーキンですか…確かに雰囲気有ります。年輪さへも美しくですネ!
2016/08/23 17:36
0
返信
1967年生まれ
Micco
ワー知らなった!ググってみたら「ku:nel」表紙の麻美さん、ちょっとジェーン・バーキンな感じですね~。
2016/08/22 19:21
2
返信
カタリベ
1966年生まれ
鎌倉屋 武士
コラムリスト≫
64
1
9
8
2
40周年!松田聖子「渚のバルコニー」ユーミンが書いた究極のアイドルポップス
カタリベ / 宮木 宣嗣
50
1
9
9
0
セールス200万枚の社会現象!松任谷由実「天国のドア」は音楽として語られないアルバム?
カタリベ / 綾小路ししゃも
62
1
9
8
1
山口百恵の引退と松田聖子の進化、昭和歌謡から J-POP 黎明期へ
カタリベ / 本田 隆
28
1
9
7
8
資生堂 vs カネボウ CMソング戦争 〜 女の静と動を描く阿木燿子の才能
カタリベ / @0onos
139
1
9
8
3
中森明菜「トワイライト」角川娘に立ち向かった来生姉弟のスローバラード
カタリベ / 指南役
35
1
9
8
0
松田優作が生み出した芸術的ノワール「野獣死すべし」は悪のファンタジー
カタリベ / 鎌倉屋 武士