ラジオを聴き始めたのは小学生の高学年の時からだ。クラスメイトがニッポン放送でオンエアされていた「欽ちゃんのドンといってみよう!」のはがき職人だったことがそのきっかけである。
番組の内容は、リスナーがテーマに沿ったコントを投稿し、その中から欽ちゃん(萩本欽一さん)がその日一番のネタを決定するというもの。私は「欽ドン」を聴いて翌日学校で盛り上がる。そんな日々を送っていた。「欽ドン」は『大入りダイヤルまだ宵の口』というワイド番組のワンコーナーで、「欽ドン」が22時前に終わると同時に大人の番組が始まるという感じ。
22時からは「日立ミュージック・イン・ハイフォニック」(1964-1986)という音楽番組。この番組が歌謡曲でない大人のサウンドを初めて教えてくれた。10cc、ビーチボーイズ、コモドアーズ、南佳孝、山下達郎のアルバム特集など、洋の東西を問わず様々な楽曲を流していた。
あれはいくつの時だっただろうか?
僕がビーチボーイズに出会ったのは…
カリフォルニアの明るい太陽と白い波。
サーファーたちの中から生まれ育ったサウンドは
イギリスの港町、リバプールから生まれたサウンドと全く違う響きを持っていた。
永久(とわ)の青春… ビーチボーイズのレコードを聴く度に僕はこの言葉を思い出す。
いつでしたか? あなたが音楽と友達になったのは…
詩情豊かなナレーションで始まるこの番組を眠気を我慢しながら毎晩聴いていた。そして1986年に番組が終了すると共に私は何だか少し大人になったような気がした。
2016.03.12
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