日本テレビの日曜・夜10時半枠。1970年代後半から80年代前半、この枠では『白バイ野郎ジョン&パンチ』『超人ハルク』など、数々の海外ドラマが放送されていた。特に私がハマったのが、『地上最強の美女たち!チャーリーズ・エンジェル』。
2000年にはキャメロン・ディアス主演で映画化もされたが、やっぱり忘れがたいのはテレビドラマ版だ。謎のお金持ち、チャーリーに雇われた美女探偵トリオ・エンジェルの活躍を見せるこのドラマ。エンジェルにコスプレをさせるためだろう。潜入捜査がやたら多い。
エンジェルが「銃を捨てなさい!」と叫べば、敵は素直にホールドアップ。こんな感じでツッコミどころは多かったが、日曜の夜、気楽に見るにはぴったりな番組だった。
この番組が生んだ最大のスターは、当時セックスシンボルといわれたファラ・フォーセット。だが、子供だった私には、四角張った輪郭と大きな口のファニーフェイス美女の魅力はよくわからなかった。
私のお気に入りは、ファラ演じるジル・マンローの妹で、後任としてエンジェルに加入したクリス・マンロー役のシェリル・ラッド。今見ると、個性のないブロンド美女だが、当時は「こんなにきれいな人がいるのかー」とテレビの前でうっとりした。
シェリル・ラッドの日本での人気は高く、サントリーのブランデーV.S.O.PのCMにも登場。イブニングドレスやバニーガールっぽい姿でダンスしながら、CMソングも歌っていた。
当時のサントリーのCMは時代の最先端といわれ、名作も多いが、このCMはオジサンの頭の中にいる高級なブロンド美女の具現化といった感じ。でも、シェリルが歌う「ダンシング・アメリカン」はアーバンかつアダルト。その上、キャッチーで、ブランデーのCMソングにぴったり。都会的な大人の世界に憧れる私は、ますます彼女にうっとりした。
さらにそこにかぶさるのは、「ブランデー、水で割ったら、アメリカン。」という森山周一郎の渋いナレーション。
このキャッチコピーのせいで、アメリカ人はブランデーを水で割って飲むのね、なんて思っていたのだが、ずっと後になってから気が付いた。あれって、アメリカ人がそうやって飲むからじゃない。コーヒーのアメリカンにひっかけてたんだね… 。
2017.04.13
YouTube / ksoik
YouTube / ksoik
YouTube / jaclyngarett