今年の5月25日に来日が決定したニュー・オーダー。日本ではテクノ好きな人にしか知られてませんが、ブラジル人は誰もが知っているグループです。私は15歳までサンパウロに住んでいて、当時はニューウェイブとハウスミュージックが流行していました。同時期にはボン・ジョヴィやペット・ショップ・ボーイズも人気でしたね。
ブラジル人と言えば、ダンスパーティー、毎週末のように誰かの誕生日やパーティーに行くと、必ず彼らの曲がかかっていました。印象深いイントロがかかると「フ―!!」と、みんながホールに集まって踊り、休む間もなく夜中まで踊っていました(15歳で夜中までって、日本では不良ですよね? 笑)。
近所に住んでいた仲良し男女グループ(男子5人、私を含めて女子6人)の私たちは、パーティーのない週末、マンションのパーティーホールを借りてミニディスコのようにカセットテープを流し、彼らの曲をかけて踊っていました。いつしか、ダンスパーティーを計画することになり、お小遣いが少ない私たちは、MCが少ない深夜のラジオ番組から曲をカセットテープに録音したりして、誰のテープが一番「イケてる」かを競い合った思い出があります。
今考えると、違法かもしれませんが、当時私が通っていたピアノ教室の近くのレコード屋さんがレコードの半額でカセットテープに録音してくれることを知り、シングルの「ブルー・マンデイ」や「テクニーク」というアルバムを格安で録音してもらい、仲間に貸して、みんなで「回した」記憶も蘇ってきました(笑)。
ダンスパーティーといえばチークダンスタイムもありましたが、メガネっ子で全くモテなかった私は、早くスローテンポの曲が終わらないかと、ホールの隅の方で待っていました。彼らの曲を聴くと、ブラジルで過ごした私の青春の最後の日々を思い出し、タイムスリップをするかのようにあの頃流行していた踊り、好きだった男の子や友だちの顔が浮かんできます。
彼らの曲を今聴いても、シンセサイザーの心地よい音色、時代を感じさせない音の使い方、音色のバラエティーさを感じます。お薦めは「ブルー・マンデイ」と「ラウンド・アンド・ラウンド」。現在のテクノ、EDMの先駆者とも言っても良いのではと、個人的には思いますね。
2016.04.10
YouTube / RHINO
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