中森明菜 Best Performance on NHK
in December Vol.2(2025/12/15配信)
怒涛の15作連続チャート1位の始まりとなった「サザンウインド」
『中森明菜 Best Performance on NHK』12月の第2弾は、1984年から1986年にかけての『レッツゴーヤング』と『ヤングスタジオ101』から、以下の3作品が配信される。
▶︎ サザン・ウインド
『レッツゴーヤング』1984/12/16放送
▶︎ SOLITUDE
『レッツゴーヤング』1985/12/15放送
▶︎ Fin
『ヤングスタジオ101』1986/12/7放送
「サザン・ウインド」を歌う1984年は中森明菜デビュー3年目にして押しも押されもせぬトップスターのポジション。元日発売だった「北ウイング」に始まり、「サザン・ウインド」「十戒(1984)」を経て、10月にアルバム『POSSIBILITY』をリリース。続く11月には通算10枚目となるシングル「飾りじゃないのよ涙は」がリリースされていたが、12月16日放送の『レッツゴーヤング』では前々作の「サザン・ウインド」が披露された。この曲は、怒涛の15作連続チャート1位の始まりとなった曲でもあった。
南国の熱い空気が伝わってくるような茫洋としたサマーソング。ゆったりとしたメロディーに身を委ねるような自然体の歌唱がなんとも心地よい。ボリューム感のあるレイヤーカットでステージ上を自在に歌い躍る姿も魅力的だ。アルバム『POSSIBILITY』にも収録されたこの「サザン・ウインド」は、シングルB面曲だった「雨のレクイエム」、アルバム曲の「アサイラム」に続く玉置浩二の提供作品。自身のバンド “安全地帯” の活動と並行して作曲家としてもクローズアップされることになる。中森明菜の声との相性は抜群である。
歌詞にも人生の孤独感が表現されている「SOLITUDE」
それから1年後、1985年12月15日放送の『レッツゴーヤング』で歌われた「SOLITUDE」は、この年10月にリリースされた13枚目のシングル。8月に出されたアルバム『D404ME』でも楽曲を提供していた、湯川れい子の作詞、タケカワユキヒデの作曲コンビによるもの。“孤独” を意味するソリチュードがタイトルに掲げられているだけあって、歌詞にも人生の孤独感が表現されているが、静かに厳かに歌い上げる中森明菜の歌声からは決して後ろ向きではない、明確な意志を持った女性の強さが感じられて凛々しい。
まだ21歳とは思えないような風格を感じさせる「Fin」のパフォーマンス
さらに1年後、『レッツゴーヤング』の後継番組『ヤングスタジオ101』で歌われたのは「Fin」。1986年12月7日の放送より。上品な帽子とロングコートに身を包み、すっかり大人の女性の趣である。「Fin」は、2年連続となった『日本レコード大賞』受賞曲「DESIRE -情熱-」の次々作にあたる通算16枚目のシングル。前作「ジプシー・クイーン」に続いて作詞は松本一起、作曲には佐藤健が起用されている。佐藤はかつて1982年のシングル「セカンド・ラブ」のB面曲「鏡の中のJ」を手がけていたが、これは「セカンド・ラブ」が、当初は佐藤の妻である大橋純子への提供曲として作られていたことからの経緯と思われる。以来4年ぶりの楽曲提供となった。
フランス語で “終わり” を意味する「Fin」は映画のエンドマークとして知られるように、恋愛関係の終末が描写され、クールな中森明菜のボーカルで男女の愛情が褪めてゆく様子が表現されている。暗いトーンの照明やセットの効果と相まっての見事な歌いっぷりに圧倒されること間違いなし。この曲で、第17回『日本歌謡大賞』の大賞を受賞した直後の放送であっただけに、まだ21歳とは思えないような風格を感じさせる堂々としたパフォーマンスであった。
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2025.12.20